ペルシャって「ペルシャ絨毯」で有名だったりしますが、イランのことだって知っていましたか?
1979年に入るまでは、ヨーロッパ各国はイランのことをペルシャ(ペルシア)と呼んでいました。
同年のイラン・イスラーム革命によって国名が「イラン」に定められました。
その名残りで現在でもイランの人々をペルシャ人、イランの言語をペルシャ語と呼んでいます。
そのため、イランで生産されている絨毯のことをズバリ、「ペルシャ絨毯」と呼んでいるのです。
↑ ペルシャ絨毯は色々な文様や色があります
この絨毯に使用されている素材で一番多いのは羊毛ですが、もっと高級な素材として「絹」(シルク)が使用されています。
高級なので一般的ではないですが、絹だけで織られた絨毯はその希少性から価値は高いものの敷物としては耐久性が弱いのでタペストリーのように飾られるものがほとんどです。
文様も様々で、唐草文様、アラベスク文様、忍冬文様、円形文様、幾何学文様などがあり、海外にはほとんど流通されていない「人物文様」なんていうものもあります。
直線的な文様では、型とかがある訳でなく、職人の経験と記憶から作られているというからビックリですね。
現在では下絵をコンピューターで縮小・拡大して使用したりしているようで、さすがに変化が見られているんですね。
ただし、手織りで作られている絨毯のみが「ペルシャ絨毯」と呼べるのです。
↑ 割とどんなインテリアにも映えます
シルクロードと中国を経て日本に入ってきたようです。
経年で色合いが変わっていくその様子が、わびさびを重んじる日本人には受け入れられたんだと思います。
私が小さいころ、リビングにはペルシャ絨毯がありました。
私が物心付いたころには50年近くの年数が経っていたと思います。
だいぶ剥げてしまって、母が亡くってから処分してしまいましたが、時々ホテルのロビーなどで見かけると懐かしいような気持ちになります。
最古の絨毯はなんと紀元前のものが、1949年にバジリク古墳群で発見されました。
近年でその美しさで注目されているペルシャ絨毯は、オマーンのスルターン・カブース・グランド・モスクに飾られているもので、その大きさは4,343平方メートルと巨大です。
↑ https://jp.123rf.com より引用させていただきました
モスクの絨毯です!
なんと、600人の職人が4年もかけて製作したものだそうです。
ルーブル美術館にもペルシャ絨毯は飾られています。
踏めば踏むほどツヤが出てきて、味がでる「ペルシャ絨毯」は今でも全世界に輸出されています。
そして厚みに関して言えば、薄い方が上等とされています。
細い糸を使うことで精巧な文様が生まれ、職人も卓越していないと織りが難しいとされているからです。
お手入れも掃除機だけでOKで、時々晴れてる日に2~3時間ほど干してあげると良いみたいです。
必ず裏干ししましょう。色褪せたら大変です!
ペルシャ絨毯の大敵は湿気だといいますから、梅雨時は特に晴れ間に窓をあけて空気を入れてあげることも大切です。
一年中使用できるところも、ペルシャ絨毯が上質であるからと言えると思います。
夏でも暑苦しくなく過ごせます。
寒暖差が激しい、遊牧民の生活から生まれた絨毯ならではの生活の知恵です。
↑ 我が家にいた猫ちゃんとも相性が良かったよなぁ~(イメージです)
寿命は80年~100年というのですがら、我が家にあった絨毯も90年ぐらいはあったのですから、寿命を全うしてくれたのだと思います。
養母は88歳で亡くなりましたが、おそらく同じ位生きた絨毯だったんだと思うと感慨深いです(#^^#)