大阪へ行っていたり、公演を観にいったりだったので、映画は久々でした。
友人と「異端の鳥」を観てきました。(全編モノクロームです)
キッパリ言わせてもらうと、この映画はお子様が小さい方や、グロいのが苦手な方にはオススメできません!!
ヴェネチア映画祭で「途中退場」が相次いだ映画で、3時間モノクロで綴られるその差別と迫害の物語は痛い位の衝撃が残ります。
だけど、この映画祭で最後までこの映画を観た人は、10分間ものスタンディングオベーションだったと言います。
この映画はチェコスロバキアとポーランドの合作ですが、その撮影地は公にされていません。
こんな恐ろしい村や街を特定されて、逆に偏見に晒されることがないようになっているようです。
第二次大戦中にナチスのホロコーストから逃れるために、1人で田舎に疎開された少年がたった一人で色々な人間のもとで少しの時間を過ごし、親の元へ帰ろうと必死に生きて行く物語です。
周りの人間たちはあまりにも残酷で見苦しい。
まともな大人はいないのか?とも思える人間の見苦しさが満載で息苦しくなります。
そこに住む人間たちは、あらゆる欲望をそのまま、子供にも容赦なく投げかけてくるのです。
原作はポーランドの作家イェジー・コシンスキが1965年に発表した代表作「ペインティッド・バード(初版邦題:異端の鳥)」ですが、この物語は発禁書とされ、日の目を見ることはありませんでした。
作家本人は謎の自殺をしています。
そこには、
- 少年を「悪魔の子」と呼び利用する祈祷師
- 妻の不貞を疑う夫が不貞相手の目をくり抜く家
- 性欲だけに生きる女の餌食になる
- 男の奴隷のように働かせられ性奴隷にもされる
など、通常では耐えられない苦痛が次から次へと襲ってくるのです。
救いも少しだけありますが、圧倒的に苦痛の方が多い。
「人間はどうしてここまで残酷に、自分とは異なるものを排除し、憎むのか」
そこが主題だと思います。
コロナ渦の中で一部の人は「コロナにかかった人」を異端と決めつけ、「攻撃しよう」としているように感じませんか?
今だからこそ心をえぐられるように感じるのかもしれませんが、無意識に人は自分とは違う何かを迫害し、排除しようとしているのかもしれないことに気づかせてくれます。
この作品を映画化するために、チェコ出身のヴァーツラフ・マルホウル監督は3年をかけてシナリオを用意し、4年をかけて資金調達をし、2年をかけて撮影をしました。
主役の「ベトル・コトラール」少年は、監督が偶然にも出会ったチェコの世界遺産の町チェスキー・クルムロフに住むごく普通の男の子だったのです。
↑ https://fansvoice.jp/2020/09/17/painted-bird-bts-petr/より引用させていただきました
当時は8歳でしたが9歳から撮り始め、クランクアップの時は11歳になっていたそうです。
2年の撮影期間は少年の成長の記録でもありました。
そして問題のシーンを実際は見せずに、常に心理的テストを行い、絶えず付添人を用意するなど最大限のケアを行いつつ撮り進めていきました。
あんな残酷なシーンの連続に普通の少年が耐えられたことが、私は奇跡なのだろうとと思うし、今後彼の人生において、最悪な記憶になっていないことを祈ってしまいます。
現在13歳になった彼は、俳優を目指しているかどうかはわからないそうです。
この映画は相当、心を消耗しますのでゆっくり休める日の前日に行かれた方がいいかもしれません。
食事は映画の前に新宿三丁目の「IVOホームズパスタ」新宿店に行きました。
こちらは渋谷店(宇田川町)にもあります。
友人に大阪のお土産を渡す機会でもあったので、大阪のお土産話で盛り上がりました(^^)/
こちらにはとってもお得なセットがあります。
サラダ+ピザ+パスタ+ドリンク+デザートで2人で3,980円のセットです。
パスタとドリンクは選べます。(グラスワインも選べるんです)
私は映画前でもグラスワイン、友人は眠くなりそうだからとコーヒーにしていました( *´艸`)
↑ カリフラワーとブロッコリー、セロリなどの入った温野菜サラダ!!
この温野菜サラダがめちゃ美味しかったです!!
今日のサラダということだったのかもしれませんが、毎回食べたいぐらいでした(#^^#)
優しいお味…
↑ ピザは本日のピザということで決まっています!
パスタは「絶望のミートソース」!
凄いネーミングですが、これがクセになりそうなほど美味しいのです(#^^#)
IVOホームズパスタに来たら、是非こちらは一度お試しください!
↑ 来た時点で溢れるほどスープが入っています!!
「IVOホームズパスタ」新宿店について
↑ 入口も店内もそれほど広くないですが、是非行ってほしいです(#^^#)
住所:新宿区新宿3-14-23 マヤビル3階
電話:03-3357-5306
アクセス:東京メトロ丸の内線・副都心線「新宿三丁目」駅徒歩3分
営業時間:[月~金]11:30~15:00(L.O.)/17:00~23:00(L.O.22:00)
[土・日・祝]11:30~16:00(L.O.15:30)/17:00~23:00(L.O.22:00)
定休日:無休
支払:カード不可
席数:37席
久々の映画と食事でした。
映画が先だったら、どんな感想を話したのか興味があるところですが、今度友人に会えたらこの話題になりそうです!
内容が重い映画ではありましたが、この映画はその話題性からも一度観ておきたかった映画でした。
凄く考えさせられましたし、「相手のことを考えられる環境」こそ大事なのではないかと思います。
日本もコロナ渦で「自分のこと」だけ考えて暮らせば、この映画もヒトゴトでは無くなってしまうのです!!