この「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト」は、文化庁の日本映画振興事業の一環として2006年度からスタートした人材育成事業です。
日本映画の振興…これって本当に大事で、これからの日本の映画界を背負ってくれる監督を育てていくという大きなプロジェクトの1つなんですよね…。
一般で観られるのは木曜日までの一週間だけだったので、この週末に観ないと終わってしまうのです(;´Д`)
恵比寿のガーデンシネマに行ってきました。
↑ トイレも含め、とても綺麗な映画館です!
今回は4作品の中で、息子が主演した「明るいニュース」というのを観たかったのです。
4作品は、
- 『明るいニュース』 監督:城 真也
- 『光はどこにある』 監督:野田麗未
- 『勝手口の少女』 監督:山本十雄馬
- 『恋は真っ赤に燃えて』監督:西口 洸
で、それぞれが30分の作品です。
↑ https://eiga.com/news/20240308/16/より引用させていただきました
若い監督さん!これからが楽しみです(^^♪(左から順番のようです)
吉祥寺の友人が付き合ってくれましたが、それぞれの感想を話す時間もまた楽しかったです(#^^#)
友人と会うのも久々で、ご主人がハノイから帰ってきてからが結構忙しいそうです(笑)
また半年ぐらい行ってくれないかな…なーんて言ってました(*´∇`*)
それぞれの短編映画の感想を簡単に…
1.『明るいニュース』
社会不適合者とも言える濱中元(息子)は清掃員をしていますが、悪いことばっかりしちゃっているので当然クビになる…
同僚だった友人の財布をも盗み、生活保護のカウンターに行って書類の多さにゴミ箱に八つ当たり…
まぁ本当にどうしようもない奴…。
↑ 明るいニュース : フォトギャラリー 画像(3) - 映画.comより引用させていただきました
そんな濱中だが、バカみたいな失敗で足に怪我をして病院に行き、看護師(安亜希子)に一目惚れします。
彼の中では付き合っていることになっているんだろうけど、妊娠したと聞いて自分の子供だと思いこむ…。
相手には彼氏もいて結局追い出されるのだが…。
そして同居の父親に「父親になる」と報告するのだが…反応は悪い。
↑ 明るいニュース : フォトギャラリー 画像 - 映画.comより引用させていただきました
小学校のシーンでは、そんな濱中が子供と会話をするシーンがあり何となく怖い。
こういう人間が犯罪へと向かっていくのだろうが、そういう人間の中にも「人間味溢れる瞬間やほんの少しの温かい気持ち」が宿っていることを監督は表現したかったのだろうと思う。
↑ 明るいニュース : フォトギャラリー 画像(5) - 映画.comより引用させていただきました
テレビで水族館かどこかの亀の成長を喜ぶ番組が流れ、そのテロップには「明るいニュース」と出ていた。
2.光はどこにある
消化器内科で看護師をしている田辺灯里(円井わん)は戦場のような職場で、仕事終わりには行きつけの居酒屋やとっておきの高台で酒を飲むのが日課だった。
↑ 光はどこにある : フォトギャラリー 画像 - 映画.comより引用させていただきました
緊急入院してきた74歳の女性はすい臓がんでステージ4だった。
その病気を知らされていなかった娘山野果穂に対し、「毎日会いにきてください」と懇願する田辺には、そう言わずにはいられなかった過去の苦い思い出があった。
↑ 光はどこにある : フォトギャラリー 画像(4) - 映画.comより引用させていただきました
医療の現場をこんなにも専門的に知り得る監督が不思議でしたが、監督は過去7年間は看護師として働いていたのだそうです。
一番、プロの作品に近い仕上がりだったと思います。
↑ https://eiga.com/movie/101353/gallery/2/より引用させていただきました
新米看護師とのやり取りもまた、命と向き合う彼女たちだからこそ出来る会話だったように思います。
今回唯一の女性監督でした。
3.勝手口の少女
中学生の謙一(斎藤汰鷹)は常に母に怯えていた。
虐待は日常で、彼は母親を階段から突き落としてしまうシーンが始まりです。
↑ 勝手口の少女 : フォトギャラリー 画像(2) - 映画.comより引用させていただきました
病院に入院してしまった母親を見守りながら茫然と家に帰って来る。
そこで彼はすすり泣く女性の泣き声を聞く。
下に降りていくと勝手口の横で泣いている同い年ぐらいの少女と出会う。
↑ 勝手口の少女 : フォトギャラリー 画像 - 映画.comより引用させていただきました
彼女は父親に虐待されていた。
この少女は…彼に告げる…「私は高校を卒業したら一人暮らしをする。父親から逃れて幸せになる。就職して結婚して子供を作り…」
こうなると見えてくるのは「虐待の連鎖」という構造です。
↑ 勝手口の少女 : フォトギャラリー 画像(4) - 映画.comより引用させていただきました
そうなんですよね…。
この少女こそ、謙一にとって恐怖でしかなかった母親自身だったということでしょう。
4.恋は真っ赤に燃えて
アフリカ系アメリカ人と日本人のミックスであるイチロー(ドロツキ―・マックレンドン)はクラスメイトのゆいに一目惚れをした。
友人の治だけはその気持ちを知っていた…。
↑ 恋は真っ赤に燃えて : フォトギャラリー 画像(3) - 映画.comより引用させていただきました
そこにイケメンのハーフ、マイケルが転校してくる。
何をやってもカッコいいマイケルに嫉妬心を燃やすイチローだったが、どんどん仲良しになっていく。
外で花火をした時にチャンス到来とばかりにみんなの前でゆいに告白するが、ゆいは「マイケルが好き」と言うのです。
失恋したイチローは親友の治に「俺の気持ちなんて分かる訳ないだろ!」と怒るが、治は理解出来ると言う。
↑ 恋は真っ赤に燃えて : フォトギャラリー 画像 - 映画.comより引用させていただきました
「だって俺が好きなのはイチローだから…」
それでも友情で繋がっていくイチローと治とマイケル。
↑ 恋は真っ赤に燃えて : フォトギャラリー 画像(5) - 映画.comより引用させていただきました
3人で銭湯に入るシーンが一番ほっこりとするし、良いシーンだと思った。
昭和感が漂う作品だったことは、色々な意味で笑えたなって思う…。
4つの作品はそれぞれが30分で完結しています。
撮ってみると、映画ってとても長くなってしまうのですよね…。
それを30分に削っていく編集の作業は本当に悩んだのではないでしょうか…。
ここをこうすれば…そんな気持ちも湧いてくるような作品ばかりでしたが、監督陣のこれからがやっぱり楽しみです!
どの作品も全てが違う印象で、4人の監督の個性がもの凄く表現されていたように思います。
今回息子について思ったことは、「親としてはドキドキするけど、なんか役者として観れたかなぁ…」ということです。
↑ ご縁があった城監督…これからも頑張ってほしいですね(#^^#)
そして本当に「なんて男??」とイラついたので、ある程度ちゃんと演じられていたのかもしれません(笑)
この映画の前後のカフェタイムや夕飯については、長くなっちゃうので明日の記事にしたいと思います。