日本では狂犬病の怖さはほとんど無いという感じですが、やはり東南アジアは全然違います。
飼い犬だって油断できません!
政府はもちろん「注射してね!」と広く広報はしているのですが、打っていない場合もあるのです。
この記事に出てくる写真のワンちゃんや猫ちゃん、その他の動物たちは、私達がタイ・ベトナム・カンボジアで出会った子です。
おそらく狂犬病を持ってはいないと思いますが、そこも油断をしてはいけないということでもあるんですね…(^^;)

↑ tra-Lyの売店で買っていたワンちゃん…優しそうな眼をしてた…
そして、打っていないのに「うちは打ってる」と嘘を言う場合もある(慰謝料が怖いから)ので信じてはいけません。
取り敢えず万が一噛まれてしまったら、すぐに傷口を綺麗な水で洗い、消毒液があったら消毒してから30分以内に大きな病院に行きましょう。
観光客だったら地元のローカルより、保険で診療できる大きな病院へ行きましょう。
病院では2種類のワクチンを打たれます。
咬まれてから24時間以内に狂犬病ワクチンと抗狂犬病ウイルスグロブリンを接種することが重要となってくるので、まずはすぐに病院に行きましょう!
初回接種を0日として、3、7、14、30、90日に更にワクチンを接種します。
2週間は現地の病院で症状に変化がないかを確かめてから帰国する方がいいかもしれません。
日本に戻ったら必ず犬に噛まれてワクチンを打っていることを検疫へ報告する必要があります。
2週間で発症が見られなければほぼ大丈夫といいますが、ワクチンは勝手に止めないで医師と相談してください。


↑ 同じくそのおじさんの飼い犬なんですが、この子はちょっと怖かったな…
すぐに吠えるんです('◇')ゞ
狂犬病は発症してしまえば、ほぼ100%死んでしまう恐ろしい病気です。
症状は発熱や頭痛などの風邪に似た初期症状から始まり、不安、錯乱、幻覚、痙攣(恐水症)などの神経症状が現れて亡くなるのです。

↑ タイのプライベートツアーで市場に行った時にいたワンちゃん…
老犬なのか凄く痩せていて元気がなかった‥
飼い犬であっても、幼犬であっても注意が必要です。
狂犬病が陽性になった犬の半数は飼い犬で、最も多いのが幼犬というデータもあります。
予防するワクチンもありますので、危険と言われている地域に行く場合は接種してから行く方がいいと思います。
在タイ日本国大使館のページによると危険と言われている地域は、
ということです。
パタヤなどのビーチにも野犬はいますので油断しないでください。

↑ タイの猫ちゃんですが…これはもう夢の世界へ行っちゃってますね!(笑)

↑ ちゃんと気配には敏感な子もいます
もちろんタイだけではありません!
私達が昨年行ったカンボジアも、今年と一昨年に行ったベトナムでも報告例がありますので安心はできません。
ベトナム、タイ、カンボジアなどに行ったことがある方はわかると思うのですが、飼い犬だからと言って鎖に繋がれていたり塀の中にいたりするわけではありません。
自由にウロウロしているので、野犬との見分けが付かないことも多いのです。
また、野犬が集まっている場所などもあるので、人通りの少ない方へは行かないように注意しましょう。
特に夜中の空港周辺などは結構野犬が集まったりしているようなのでホテルから出ないようにした方が良さそうです。
東南アジア全般で発生事例がありますので、他の国でも気を付けてください。

↑ ホイアンのホテルの近くにいた大きなヒキガエルさん…こちらは狂犬病とは無縁です。
哺乳類なら犬だけとは限らず、猿だったり猫だったり牛だったりも可能性があります。

↑ こちらはカンボジアの寺院の玄関で寝ていたワンちゃん
引っかかれただけ…と楽観視せずに、一応病院に行って診て貰った方がいいと思います。
近年では年間3~4名の方が狂犬病で亡くなっていました。

↑ アンコールワットにいたお猿さん…ビニールに食べ物が入っていると危ない…
持って行くときに引っかかれたりするそうです。

↑ 牛にも狂犬病はあるんだそうですよ…
10年ほど前は10~16名ぐらいだったことからも少なくなってきていることは確かです。
減ってきた理由は、大規模な犬へのワクチン接種の推進や、咬傷後のワクチン接種(曝露後予防)の普及だと言われていました。
ところが、今年になってジワジワと増えてきているのです。

↑ 一番近寄って来たのはダナンでフォーを食べたお店のワンちゃん…

↑ この子も優しい眼をしていました…大丈夫だなって思ってしまったのでした
前年比3倍のペースということなので、観光客の皆様も気を付けて旅をしていただきたいと思います。m(__)m