衣食住の中で日本が一番出遅れているのが「住」の部分じゃないのかな…って思ったりしています。
現在では「空き物件」が全国でもかなりの数が出ており、中には廃墟のようになってしまって売っても100万も取れないものも増えてしまっています。
業者に頼めば解体料金も高額だし、やっぱり真っ新な新築がイイ!という風潮は根強い感じがします。
↑ https://tokyo-style.cc/?p=23270より引用させていただきました
ヨーロッパやアメリカなどでは「中古」が80%以上を占め、どこかに家を買おうってなったら中古の中から探して、自分達でリノベして住むというのが当たり前になっています。
若い働く世代の「家」に対する考え方も多少変わってきているようです。
郊外に一軒家を購入し、そのローンを払いながら「長い通勤時間」(1時間越え)を我慢して定年まで働く…
そんな昭和のサラリーマンの暮らしを子供の頃から見ていた若い世代は、それを好まないようです。
極狭でいいから、会社から歩ける距離に住み、時々郊外の実家に帰る。
その方が疲れないし、高い金額を払って郊外に家をとは思わないようです。
結婚しても、出来るだけ会社の近くの40㎡の小型マンションを購入したりして、広さをそれほど求めたりはしないようなのです。
↑ https://www.homes.co.jp/cont/rent/rent_00898/より引用させていただきました
金額的にも都会の中古マンションなら、将来は手放しても損はないような金額で手に入ります。
「3人位は子供を生んで」という時代ではないので、40㎡で3人暮らしでもそれほど困らないようです。
DINKSも以前よりはとても多いので、2人で暮らすなら充分な広さということです。
コロナの影響でテレワークも充実したことから、人生の後半に入ったら、都市部から少し離れた地域に家を持つという考え方も広がっています。
都会にも一本で行けて、ある程度自然もあって、ショッピングセンターなども充実している地域が人気のようです。
アメリカなどでは「中古」でも家は相当広いので、そこはちょっと違いますが、マンハッタンなどは典型的な大都会の住居が多くあります。
マンションなどもかなり古いですが、通勤は楽だし、狭くても快適に暮らす人々が大勢います。
マンハッタンの家賃は驚くほど高いので小さな部屋も多いですし、シェアして住むのが当たり前です。
↑ リノベで雰囲気のあるキッチンのある賃貸物件も多いです!
日本も少しずつですが、こんな風に考え方がシフトして来ているのかもしれないですね!
便利な場所に住んだらなかなか引っ越せないのは実感としてあります。
- 距離的な便利さか
- 広く住む居住性か
この辺りの考え方が、昭和の郊外型マンションや一軒家が飛ぶように売れた時代とはちょっと変わってきたのかもしれません。
都内の狭い新築マンションを購入し、十数年後に子供がある程度育ったら売る。
どうしても日本人は新築志向があるので、そういう選択をする方が多いようです。
一方で、廃墟化してしまった一軒家をリノベーションして暮らし、在宅ワークを中心に庭先で野菜を育てて暮らす方もいらっしゃいます。
↑ https://bukkenfan.jp/e/6077898741870760664より引用させていただきました
大切に住まわれて、趣のある和室のあるような中古住宅も多く残っています。
中古に対する売り手と買い手のバランスが崩れてくると、どんどん空家は増えていきます。
これからは「リノベーションの教室」のようなものが増えて、空家に人が戻ってくるような世の中になるとちょっと素敵かも…って思ったりします。
↑ リノベーションって敷居が高い感じはあるけど…
古いものを大切に手を入れて、更に個性も取り入れて素敵な空間が出来る…。
とても素敵だと思います。
若い間は狭くても便利に暮らし、落ち着いて来たら自分らしい家に暮らす。
それこそがヨーロッパやアメリカなどで当たり前のように繰り返してきた「資産を受け継ぎ、新たな資産を構築する」考え方に近いかもって思います。
「廃墟が増えている」そんな問題はまた別の観点もありますので、いつか記事にしてみたいと思います。