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なるおばさんの旅日記

日頃のお出かけを含めた旅の日記

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オランダの認知症介護に驚かされました。日本も考えないといけない!

高齢化社会と言われて久しいですが、自分もどんどんその域に近づいてきてドキッとするような記事を目にしました。

 

オランダのアムステルダムから車で30分のところに、認知症の方向けの村」があると言うのです。

「hogeweyk(ホーゲワイ)」と呼ばれる場所にあり、

 

認知症であっても、その人らしく生きられる村」

 

としてここに入るお年寄りはほぼ100%がここで人生を終えます。

 

↑ 日本の都市近郊でもこんな村を作ることは出来ないのでしょうか…

 

ホームページを開くとこんな言葉が飛び込んできます。

「normal life for people living with severe dementia」重度の認知症がある人の普通の生活の意味)

 

↓ ホームページはこちら

hogeweyk.dementiavillage.com

 

介護に対する取り組みが、やはりオランダは何歩も先を行っているんだなと思います。

介護の考え方の土台にあるのが、

「それまでの人生の延長線上に認知症がある。」と言うところにあります。

認知症になったからと言って一から生活を変える必要なんて皆無ですね!

 

ライフスタイルを大きく4つに分けて、それぞれのライフスタイルを入居者は選べるようになっています。

 

入居待ちの人もそれぞれのライフスタイルの住居が空くのを待つという感じです。

その4つのライフスタイルとは、

 

  1. TRADITIONAL(オランダの伝統的な暮らし)
  2. URBAN(都会的な暮らし)
  3. FORMAL(きっちりとした暮らし)
  4. COSMOPOLITAN(芸術などが身近にある暮らし)

 

このラインナップをみてみると、自分はCOSMOPOLITAN」に憧れてはいるけれど本当は「TRADITIONAL」の方がより暮らしやすいと感じるのではないか…。

それとも都会に住んで長いのだから「URBAN」という可能性も捨てきれない。

などと思考を巡らせてしまいます。

 

こちらのスーパーにはほぼ95%の生活必需品が揃っているので、他へ出かける必要はありません。

 

各家には6〜7人の認知症の人が住み、サポートチームが共に暮らします。

正規と非正規を含めても住人以上の人数のサポーターが一緒に暮らすので、安全面なども心配ありません。

レストランには家族なども気軽に入ることが出来るので、一緒にご飯を食べたりも可能です。

 

↑ レストランで家族と食事することも出来ちゃいます

 

バーや映画館、ジムやプールなどもあって、今までの生活を大きく我慢する必要がないのです。

敢えて「運動をさせる」のではなくて、自然に人が集まるような場所を提供しているだけなんだと言います。

 

ここでは、本当の「寝たきり」になるのは最後の3〜5日ぐらいだけです。

 

つまりこれまでの日常生活を分断するのではなく、ごく自然に日常をおくってもらいその先にある「死」がストンとやってきて、その日を迎える感じになるのだそうです。

「できる限りその人自身であることを支える」のがこの村の介護のあり方です。

人は「認知症」を患っても、そこから「認知症人生がスタートする」わけではありませんね。

 

これまでの人生の延長線上でこの病気を発症したのです。

 

だからこそ、様々な聞き取りが大切になってきます。

 

  • 「どういう家で、どのような人生を過ごしてきたか?」
  • 「好きなライフスタイルを継続していくには、どうしたらいいのか?」
  • 「人生において何が大切か」
  • 「残念に思うことは、どんなことか?」
  • 「どんなふうに死を迎えたいか?」

 

皆がみんな同じような人生を歩いてきたわけではありませんし、当然この先のことを考えてもみんなが違う夢や未来を考えているのですね。

 

https://hogeweyk.dementiavillage.com/images/uploads/22-bar.jpg

↑ https://hogeweyk.dementiavillage.com/より引用させていただきました

ここで生活している認知症の方と老人ホームで暮らす日本の認知症の方では何が違うのでしょう。

 

下の図のように、ホームで一律にお世話すると赤い線のように、少しずつ歩けなくなってしまいます。

 

https://yomidr.yomiuri.co.jp/wp-content/uploads/2022/08/20220727-OYTET50000_03-L.jpg

 

そして寝たきり状態が長く続いてしまうのです。

その部分でこのオランダの施設ではギリギリまで普通の生活を送り、ストンと終末期を迎えます。

 

介護する立場の人も身体も気持ちもとても楽に入居者の最期を看取ることができます。

 

最近は自然の空気の中で食事をすることが増えて、人間の普通の生活の中にこういう時間も大切なのではないか…と感じるようになりました。

晴れて気持ちのイイ時は外で食事をしたり、映画を観たい時に観て、ちょっとお酒も楽しむ。

そんな風に過ごせたら、認知症であることなんて忘れてしまいそうです。(認知症だから忘れている??)

 

この村は人件費、居住費などの一切を合わせて介護報酬 は 5,000€ /月(687,000円)と決まっているのです。

 

もの凄く高い入居金を支払う日本の老人ホームに入れるような層の方なら入れる金額だと思います。(私にはちょっと高すぎて無理ですが…)

だけど、こんな風に最後の最後まで寝たきりにならない生活がおくれたら…夢のような話だなって思います(^^)/