日本は上下水道が完備されていて、本当に水が綺麗です!
インドを若い頃に旅した友人の同行した友人が現地で体調を崩し、お医者さんに銀色の薬を渡されて飲んだ話が私には強烈に思い出されます。
若いうちならいいけど、今この年齢でインドを旅する勇気が持てないおばちゃんです(^^;)
インドの水質汚染の原因は、
- 上下水道の完備が進まない
- 野外排泄の習慣
- 宗教上の問題
- 水不足の問題
主にこの4つだと思います。
1.上下水道の完備が進まない
もともとトイレを使用する習慣がなかったインドですが、インド全体の下水道設備・トイレの使用人口は2000年の約15%から2017年には60%まで伸びているので、そのままどんどん整備が進んでいただけたらと思います。
↑ ガンジス川は国民にとって最も大切な「場所」なのです…。
2014年にモーディー首相主導の国家プロジェクト「クリーンインディア政策(Swachh Bharat Mission)」が打ち出されたことが上下水道の完備を加速させたことは確かです。
計画の中で、トイレの敷設が重要な課題として設定されたので、人々はトイレの使用について考え方を変える機会を得たのです。
こうして少しずつですが、上下水道の完備も進んでいると言えると思います。
まだ都会に限られているという現状がありますが、地方にもどんどん進めていかなくてはなりません!
2.野外排泄の習慣
ガンジス川をはじめとした河川では、排泄がおこなわれていると同時に洗濯や入浴もおこなわれています。
汚物が浮いている川で入浴するというとんでもない光景を養母が養父から聞いたと、私は子供の頃に聞きました。
養父は仕事で世界を周っていたので、「一番衛生面の問題が深刻な国はインド」だと話していたそうです。
養父は私を腕に抱き、「この子はインドには行かせたくない‥」と話したそうです。
(養父は私が3歳の頃に亡くなっていますので、直接話を聞けなかったことが残念でなりません)
川の水は大事な生活用水でもあります。
↑ 「聖なる水」を大切にする国民の日常は理解できるのですが…
工場の排水なども含まれているので、河川の水質調査をすると恐ろしい結果になっています。
汚染された水を飲料として飲めば、病気が蔓延することは避けられないでしょう。
毎日150人以上の5歳未満の子供が不衛生な水や適切なトイレの不足のために下痢になり、命を落としている現状もあるのだそうです。
3.宗教上の問題
インド国民の多くが信仰するヒンドゥー教では、ガンジス川を「ガンガーという女神」としています。
死者は川岸で火葬し、灰を川へ流すことが最大の敬意なんだそうです。
↑ 人を載せたり、商売道具を載せて移動する船も多いです
そこで沐浴することで罪を流してくれるとも言います。
遺灰とともに沐浴もし、排泄もするなんてよくわからないことも宗教上の問題ということであればどのように改善していけばいいのかわかりませんね…。
↑ https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/071700431/より引用させていただきました
供物やゴミ・排泄物の中で沐浴する男性ですが、皮膚などは大丈夫なのでしょうか…。
この川の水を「清らかだ」とする宗教の怖さをもの凄く感じます。
4.水不足の問題
インドでは現在全土で約 6 億人(全人口の半分)が深刻な水不足に直面 しているといいます。
75%の世帯が自宅で飲料水を飲むことも出来ませんし、農村部では 84%の世帯が水道水を利用できない状況です。
水不足はイランなどの国でも深刻になっており、水を求めて奪い合いのような状況になっています。
現在はインドやパキスタン、イランやイラクなど一定のアジアの問題のように取り上げられていますが、これは全世界の問題でもあるのです。
相次ぐ干ばつに加え、気象問題が深刻化しています。
これはヨーロッパでも深刻な状況を生み出していて、水を巡る戦争などが起こり得る状況であると言います。
↑ 確かに神秘的な光景で、夕景が美しいですね…
私達がどんなに恵まれた水環境に暮らしているのかがわかりますね…。
コンビニやスーパーには「天然水」が売られ、水道水だって飲んだりしても問題ありません。
でもよく考えてみると、河川の水は海へと流れて世界中が繋がっているのです。
「対岸の火事」と傍観している訳にもいかず、日本もインドの水道水を確保できるよう援助を行っています。
有償資金協力として、デリーにおける老朽化した上水道設備の更新をサポートしているのです。
だけど私は思うのです。
↑ https://www.achanavi.com/archives/12173より引用させていただきました
自宅用としても普及が進むウォーターサーバーです
教育の部分から、ガンジス川についての「水質汚染」や宗教上の考え方の落とし穴なども真剣に取り組むべき課題だと思います。
↑ 小さな命を落とすことなく、未来を考えた教育も大切だと思います
時代と共に宗教をも巻き込み、「水が原因で亡くなる多くの命」についてもっともっと踏み込んで議論していくべきだと思います。