日本でもタクシー不足から「ライドシェア」が4月8日からスタートしましたね…。
タクシーとの大きな違いは自家用車で有料で人を乗せることだと思います。
だけど、日本の場合は海外のそれとは大きく違うのでは?と思います。
↑ ライドシェア、8日開始 ウーバー、ドライバー不足に対応:時事ドットコム
より引用させていただきました
日本型のライドシェアと海外のそれとの大きな違いは次の3つではないでしょうか
- タクシー会社が運行管理を行う
- 運行範囲や時間が限定されている
- 既存の複数のアプリを利用する
1.タクシー会社が運行管理を行う。
中国が基盤のDiDi、東南アジアのGrab、アメリカのUberやリフトなどは、タクシー会社が運行管理を行ってはいません。
教育や信頼できるドライバーの確保などはそれぞれの会社が行いますので、全体的に質が安定しています。
ドライバーの評価も乗客がすることになるので、競争力もありタクシーと比べても大差なく安心して乗ることが出来ます。
教育も配車の会社がやっているので、ドライバーによる差がそれほど大きくはありません。
女性専用のマッチング機能やカラーライトの搭載など、他社との差別化も行われています。
Grabのようにバイクの配車も行うなど、タクシーとは全く違うサービスを提供しています。
↑ ライドシェアと言っていいのか…ぐらいタクシーじゃん?
日本はタクシー会社がドライバーを教育したり、勤務管理も行います。
そう考えると単に「自家用車」でも営業できるタクシーということだけのような感じがします。
運賃もタクシーの基準とほぼ同じで、事前確定運賃ではあるものの、お得感はあまり無さそうです。
↑ 気楽さ、安さ、台数の多さが無ければ利用するかな…
2.運行範囲や時間が限定されている
これはかなりめんどうです。
今現在では特別区・武三(東京23区+武蔵野市、三鷹市)と、京浜(横浜市、川崎市、横須賀市)、名古屋(名古屋市、瀬戸市、日進市)、京都市域(京都市、宇治市、長岡京市)の4地域限定なので、その境をまたいでこれ以外の市などには行けないということです。
そして一番問題なのは時間です。
もの凄く細かく設定されているので、今はその時間なのか??とわからなくなります。
↑ 4月解禁ライドシェア、料金はタクシーと同じ 地域や時間帯も制限…浸透には時間 - 産経ニュースより引用させていただきました
お酒を飲んでの帰りにそんなに時間を気にして配車サービスを受ける気になるでしょうか…。
金曜日の夜23時に呼びたいと思っても時間外というサービスが本当に便利と言えるでしょうか…。
吉祥寺から保谷の家に帰りたくてもそれが出来ない配車アプリなんてめっちゃ不便だと思ってしまいます。(家が23区外と三鷹市・武蔵野市外にある方に取っては使えないですね…)
3.既存の複数アプリを利用する
「DiDI」さえ入れておけば、「Uber」さえ入れておけば、「Grab」さえ入れておけばというのではなく、GOやUber、S.RIDE、DiDiなどのアプリの「ライドシェア」の項目から配車をお願いする形になります。
↑ 便利そうで便利じゃない‥どこのアプリを利用するのか…
操作性もその分余分にタップする必要があるし、どのアプリが便利なのか分かりづらいですね!
日本ではタクシー業界がライドシェア事業者主導のサービス展開に猛反対の姿勢を見せているため、「ライドシェア」が進まなかったという背景があります。
また、自家用車というと「白タク」行為という認識もあり、なかなか「Uber」も普及しない状況でした。
だけど、変わるなら「今」なんじゃないかなって私は思うのです。
海外のこれらのサービスでは、「ドライバー審査」「相互評価システム」「緊急時のための年中無休サポート」「GPSによる追跡管理」など充実した制度が確立されています。
これからの日本にとっても、
- 高齢化社会に入るとお年寄りの足として
- ケータイ電話の普及で呼ぶのが便利になった
- 新たな業態で雇用を増やす
- 現金を利用しないこれからの社会にマッチしてる
- インバウンドの増加に効果あり
など、悪いことより良いことの方が多い感じもします。
タクシー業界としては競争になりますが、「サービス」という部分で勝負することは可能なのでは?と思います。
ベトナムで「Grab」の便利さを存分に利用した身としては、この中途半端なライドシェアにちょっと疑問を感じてしまいました。
↓ ベトナムの「Grab」の記事はこちら
「料金が安い」だけど「安心して利用できる」
この両面が確立されたとしたら、日本でもきっと利用者は倍増するのではないか…と思うのです。