ウェディング業界もこのコロナ渦で随分痛手を受けていることは間違いありません。
「籍を入れる」だけで結婚自体は完結してしまううえに、人が集まれないことがこの業界ではとっても不利になることは想像できますね。
そんな中でオーストラリアのウエディングドレスブランド「グレース・ラブズ・レース(Grace Loves Lace)」は唯一と言って良い位、売り上げを伸ばしています。
↑ https://forbesjapan.com/articles/detail/38981/1/1/1より引用させていただきました
そこにはどんな理由があったのでしょうか…
- 元々オンラインでの発注方式をとっていた
- 全て自社で受注相談を受けて、自社で製造していた
- ウェディング業界の常識を覆す販売方式をとった
これらのことがこのパンデミックの渦の中でも生き延びるだけでなく、更に成長した理由なのです。
↑ 一生に一回のその日のために、女性にとって大切なドレスですね
1.元々オンラインでの発注方式をとっていた
当初はショールームを持たず、デジタルでのみ販売をすることを主流としていました。
そのため、場所代などは一切かからず、相談なども気軽に担当者とやり取りが出来る「オンライン予約システム」を採用しています。
販売するドレスも、フランスのレースとシフォンを使った伝統にとらわれないドレス「Hollie(ホーリー)」というブランドで一本化しています。
また、オンラインショップでは高額なやり取りはあまり向きません。
つまり、色々なプロセスを経るために高額になりがちなドレスを比較的購入しやすい金額に抑えることにも成功したのです。
創業者のメガン・ジームズの出身地であるオーストラリア・ゴールドコーストの町バーレイ・ヘッズの小さなコテージで初のショールームを開設しましたが、その後強い要望からアメリカのロサンゼルスにもショールームを持つことになりました。
現在では、ニューヨーク、シカゴ、ダラス、サンディエゴ、シアトル、ロンドン、シドニー、メルボルン、パースにもショールームが拡大するまでに急成長しています。
↑ https://marry-xoxo.com/articles/1225より引用させていただきました
どんなにショールームを展開していても、オンラインでの発注方式は変えていないため、お客さんは事前に全額支払った上で購入するため、キャッシュフローがとても上手く回っているのだと分析できますね。
2.全て自社で発注相談を受けて、自社で製造していた
この「自社で製造していた」という部分が、このコロナ渦では最も重要なことだったんです。
普通は価格を抑える目的で中国などで製造するため、中国で製造ラインがストップするとお客さんの手元にドレスの到着が間に合わないという事態が相次いでいます。
世界中で多くの花嫁がドレスを受け取れないまま、式の当日を迎えるような事態になっていると言うのです。
自社で製造している「グレース・ラブズ・レース」にはその心配はありませんね。
世界のパンデミックに強い企業だったということになります。
3.ウェディング業界の常識を覆す販売方式をとった
ウェディング業界の特殊な常識を、創始者メガンは決してマネをしませんでした。
彼女は高級下着製造業で働いていたときに身に付けたスキルを活用して自分でドレス作りに挑戦することから始めました。
卸売りはせず、年に4回は行われる結婚式の見本市にも参加しませんでした。
その代わり、伝統にとらわれない人が好むような繊細なウエディングドレスを「小さなコレクション」としてネット販売したということです。
↑ https://www.buyma.com/item/53408005/より引用させていただきました
また、ウェディングドレスの端切れを利用して「Grace mini(グレース・ミニ)」を発表しました。
これは、2~7歳の子供用の可愛くて豪華なドレスで、参列する子供たちにも好評だと言います。
無駄を一切出さない経営方針も流石ですね!
↑ 写真はイメージです
上記の2つのドレス画像はこの会社のドレスです。
ちょっと普通すぎるドレスとは一味違った感性を感じますね(#^^#)
元々弁護士をされていたご主人が弁護士を辞めて同社のCEOになり、創造力に溢れた妻をサポートして企業を間違った方向に行かないよう「慎重なアプローチ」を実践する側で応援されています。
この辺りも最強な理由のひとつかもしれませんね。
メガンさんは、「ウェディング業界は透明性に欠けています。私はそれを変えたい。」と語っています。
そして「正直なところ、ぜひウエディングドレス界を乗っ取りたい」とも言い切っています。
コロナになることは予想すらしていなかったと思いますが、その逆境が追い風となり前年比の100%の成長をみせている企業は全体的にも少ないと思われます。
こういう成功例をみると、
「先見の明というより運なのかもしれない!」
とも思いました。
そして、他の企業のマネをすることや昔からの業界のしきたりにこだわる時代は去ったな!とつくづく感じました(#^^#)