このドラマは被害者側の親目線で見ると息苦しいほどに「犯人である未成年の少年・少女」を憎んでしまいます。
最近不思議とそら豆(id:kandsoramame)さんの記事が出るとき、私も半分まで観ているということが2連続で起こりました(笑)
偶然ですがちょっと嬉しい!!(笑)
両方の読者様にとっては、ちょっとしたおさらい程度で読んでいただけたらと思います('◇')ゞ
私の方が若干ネタバレ多しかもしれません(;´Д`)
「私は非行少年を嫌悪します!」
これがシム・ウンソク判事(キム・ヘス)の口癖のような一言です。
「嫌悪」とは嫌って憎む…。
それは彼女の過去に、起因するある事件があって、そういう一言が出るということもあります。
嫌悪なんてもんじゃないだろうと予測できます。
物語が進むにつれて、彼女の身にいったい何が起こったのか…過去が明かされていきます。
↑ https://www.cinematoday.jp/page/A0008304より引用させていただきました
このドラマは単なる事件の羅列ではありません。
すっごく考えさせられます!!
子供だからって甘い審判を行えば、その子達はその後の人生でどんな風に考え、犯罪に対する意識はどうなっていくのか?!
そうです。
最初に簡単に逃れられたら、その子達は「警察や裁判なんてチョロい!被害者は常に守られるわけじゃないのね〜」という判断をします。
それを積み重ねれば、当然怖いものはなくなり、どんどん悪いことに手を染めて行くのです。
少年犯罪と言ってももの凄い「悪い奴ら」なので、大人と同じような犯罪を子供ならではの無鉄砲さでやるので恐怖すら感じます。
1話目は実話を元にしているだけあって、初っ端から残忍で、それを中学生の少女のやったこととは思えません。(実際も16歳の少女が犯した事件でした)
その他の話も実際の判例を元にしていると知ってもう唖然です(>_<)
大人のサイコパスドラマは、ここでも結構観て感想を書いてきましたが、子供の犯罪についてはもうどう転んでも親目線…。
やった側の親は、
- 無関心
- 「私が一番悪い。子供は少しも悪くありません」スタンス
のどちらかで、犯罪者になっていく過程や構図が見えてきます。
もう一人の判事は自らが少年院出身のチャ・テジュ(キム・ムヨル)で、どちらかと言うと「子供を信じてやる」スタンスでやってきた判事です。
↑ https://www.cinematoday.jp/page/A0008304より引用させていただきました
2人の考え方の違いが最初こそ、凄く対立して見えましたが、どちらも子供を思ってこそのやり方なんだということがわかります。
シム判事も全ての非行少年を嫌悪しながらも、更生のチャンスをしっかり生かして正しく生きてほしいと思っているのです。
判事2人の上に立つ2人の部長判事の「判事という仕事に対する考え方」も見所の1つになっています。
加害者の未成年がいれば、必ず被害者もいます。
↑ 右の少年…子供にしか見えないけど27歳の女優イ・ヨンさんです!
また、加害者の年齢が低ければ、被害者の年齢はもっと低かったりします。
自分より弱いものに犯罪の矛先は向かうからです。
そして犯罪を犯す子供たちの家族にも特徴があります。
- 仕事が忙しい親でお金持ち
- 子供の面倒をみないダメ親
- 学校でもイジメられていた
など、親や周囲に恵まれない環境下で育っていることがわかります。
私は生まれながらに「悪い子」はいないと思っています。
親は子供を産んだら「責任」が生じます。
最近の日本の事件でも、とても心が引き裂かれるような恐ろしい事件もありましたね…。
シム判事が最終回で言っていた言葉は、私たち大人の背中を押してくれているように感じました。
「私たち大人がみんなで放っておいた責任があの子たちを生んだんです!しっかり見てあげてなかった私たちみんなが悪いんです。」
- 虐待を疑いながらも放っておいたら?
- なんとなく怪しいと思いながらも見過ごしていたら?
- 子供同士の喧嘩だと勝手に判断しちゃったら?
命にも関わることなんだと知ることが出来たら、自分の子供じゃなくても社会全体で守っていけるのかもしれません。
↑ 大人の裁判よりずっと難しいのが未成年裁判だと思いました!
ソウルでも受験が全てみたいな育て方が問題になっています。
子供の心を置いてきぼりにしちゃった結果が、このような判例をつくってしまうのかもしれません。
親だけが子供に関わっている訳でもありませんが…。
こういう現実を正面から表現する韓国のエンタメと子供への影響を意識する日本のエンタメの違いも感じられました。