「子供って何歳になっても子供だよね!」という言葉を良く聞きますが、これって割と日本っぽい考え方だと思います。
欧米では成人する年齢というのは様々ですが、成人した途端に「手を放す」ことが当たり前になっています。
それまでは信じられないぐらい、ベッタリとした距離感で面倒をみます。
理由は、
- 子供を放置しておくことは留守番でも罰せられる国も多い
- 子供の間は、親に100%の責任があるとされている
- 子供の置かれた環境が日本の様に安全ではない
というところが大きいでしょう。
よく映画やドラマで見る、両親のどちらかが「学校への送り迎え」をするのも本当に学生で未成年の間だけです。
↑ 大人として扱われるのは ↑ ここなんですね(笑)
でも卒業した翌日には全く送り迎えをしなくなる…なんてことはよく耳にします。
そこからは子供の「自分自身の責任」ということになります。
門限とかも急になくなったりします。
徐々に…という感じではなく急になのです!
私の養母はアメリカで生まれ育ったこともあり、その急な変貌に驚かされました。
学生の時までは、「全く外に出したくない」というような子育てをしていました。
- 小さい時は、「風邪をひくからうちの子は出さない」
- 中学くらいでも、「家の方針は他とは違うから行くな」
- 高校でも、「門限は夜の7時だ」
というようにかなり厳しく、自分の境遇を不運だと思ったこともしばしばありました。
何かあったら「私の責任…」と強く意識していたのだろうと思います。
ここら辺でお気づきの方もいるかもしれませんが、私がこんなに出たがりなのはその「反動」かもしれません(笑)
↑ 大人になるのって「責任」を背負うことなんだ…と感じたあの日…
そんなに厳しかった母も、私が社会人になった途端、全く何も言わなくなりました。
極端なのです。
- 外泊もOK
- 朝帰りもOK
- 何日いなくてもOK
極端ですよね!
なんで何も言わないのか聞いてみると、「もうあなたは大人。自分の責任は自分で負いなさい」とのことでした。
あまりにも自由なので、逆に自分でルールを決めるようになっていきます。
そこが人間の面白いところかもしれませんね!
- 締め付けられれば飛び出したくなる
- 自由に出来ると枠を設けたくなる
「人間って不思議な生き物だな」って他人事のように思ったのを思い出します。
外国ではなんでも、男女関係なく子供時代にやらせます。
- 庭の手入れ
- 食器などの後片付け
- 掃除
- 縫物
- 洗濯
- 料理の手伝い
- アイロン
- 電球を変える
- 大工仕事
などは必ず経験させるのです。
どれもやった記憶はありますが、遊びながらやった記憶しかありません。(^^;)
よく怒られましたが、好きなことがもの凄く偏っていたように思います。
なんでも手伝わせて、成人したら「自立・自律」を早々に促す感じです。
歳をとっても本来は子供に頼らずホームに入ることを選択するお年寄りが多いのも欧米の特徴です。
↑ 私もいつかはホームに入るのかもしれないですね…
「子供に面倒をみてもらう」という発想が日本よりずっと少ない感じがします。
今は日本でも多くの人がホームを選択しますが、親子の繋がりに関しては欧米の方がクールな感じです。
「何かある時に集まる」以外にはあまり接触を持たないのですね。
日本の方が親子の関係は「密」な感じがします。
それ故に、「何歳になっても子供は子供」という発想になっているのだと思います。
それでも少しずつ日本も「個」を大切にし、家系という考え方も変わってきているように思います。
私にはどうあるべきなのかはよくわかりませんが、「子供の頃から我が子を一個人として育て、完全に手放して自分の老後を考える人」がどんどん増えていくのではないだろうか…と思うのです。
私は養母を8年間介護しましたが、そのことについては母自身は疑問を持っていなかったように思います。