この年齢(還暦)になって子育てについて振り返ることが最近多いです。
子育て中の若い同僚にも囲まれ、同年代の子離れした母親たちにも囲まれ、話す機会も多いからかもしれません。
でもそのような内容の記事をこのブログで書こうとは思っていませんでした。
でも昨日、前を歩いていた中学生の男子とお母さまと思われる2人を見て、凄く気になって仕方がなくなりました。
お母さんが息子さんの背中をどつきながら言うのです。
「なんで高いお金払ってるのに、あんたは塾をすぐサボるの?」
息子さんは無言…。
「もうやめさせるよ!」
息子さんは一言…「いいよ」…。
「お父さんに言えないから自分で辞めたいって言いなさい!」
息子さんは言いました。「辞めさせたいって言えばいいじゃん」…。
「あああ、お金の無駄!何のためにパートしてるんだか…」
これを見ていて(聞いてしまって?)凄くモヤモヤしてしまったんです。
息子さんが何が好きで、何してる時が楽しいのか、好きな人はいるのか、誰と一番仲良しなのか、行きたいところはあるのか…ということをお母さんは知っているでしょうか??
↑ 小学校ぐらいまでは思い通りになったりしますが…
お母さんに見えているのは、
- 塾代が高い
- 息子のサボり癖
- パートが嫌
- お父さんに言うのが怖い
この4点だけなのではないか…と思ってしまうような会話でした。
我が家は「習い事は1つ」という方針でいました。
塾に行くなら他の習い事はしない!
これは金銭的に無理だったからですが、当然勉強嫌いな2人は一度も塾に行きませんでした。
好きなことをやっていれば文句も言わず、サボることもなく通ってくれます。
これは親にとって楽ではあるけど、かなりの「冒険」だったかもしれません。
当然入試とかもあるので、志望校を決めたら「ママ塾」を発動させていました。
高校だけは卒業して欲しいじゃないですか?!
入試直前には、お兄ちゃんの時(私立)には何年分かの「過去問」をとことん解いてもらいました。
(私がお手上げの部分は中学の先生に聞いてもらいました)
↑ 楽しい学校生活をおくって欲しかった‥でも中学までは娘にとっては苛酷な日々だったようです
「親が子に教えるとイライラして教えられない」という意見もよく耳にします。
私は曜日と時間を決めて、「塾の先生」として子供に接していました。
なので2人への教え方も全く違うし、理解度も当然違うので、自分が勉強し直すところから始めました。
母の介護もあって、私が家にいることが多かったというのも今思えば良い条件だったかもしれません。
苦手な数学と科学と物理が一番私には難問でした。
それでも勉強してみると、「なんで昔はこんな問題も解けなかったのか??」と思うほどわかってくるのです。
「ハ・ジ・キの法則」(早さ・時間・距離)はニュートンでも応用できます。
数学の文章題は絵に書いた方が分かってくれる娘の場合は、絵を書きまくりました。
高校受験の半年前(都立)になって、娘が数字の「マイナスの概念」をわかっていないことを知って腰を抜かしそうになりました(笑)
- 地面が「0」、
- 「モグラが住んでいるところがマイナス」、
- 「人間はほとんどプラスにいるけど〇君の家の地下室はマイナスだね!」
自分が何言ってるのか…お兄ちゃんの時とは全く違う展開…(;´Д`)
- 歴史は放射線状に人の名前を書いて、起こった事件や戦争などの名称を貼っていきます。
- 同じ年代のことは横に模造紙を増やして「フランス革命」など海外のことも入れていきます。
- 文明や半島の名前も世界地図で指差しさせます。
半年弱で入試に挑むのは無謀だったけど、何とかなりました。
今思い出してもあまりに戦場のようだった我が家(かなり色々なものが散らかっていた…)を思い出し涙が出そうになります。(´;ω;`)ウゥゥ
高校に入ってしまったら、私はもう2人に何も教えることはありませんでした。
- 「好きなことで生きていく道を一生懸命探り、挑戦し、失敗し、また這い上がりなさい!」
- 「好きなことから反れてもかまわないから、納得できる方向に進みなさい」
としか言いませんでした。
息子は大学にいきましたが、娘はダンスの専門に進みました。
そこでも何も言いませんでした。
「私の人生ではない!」常にそんな風に思っていました。
この勉強を教えた経験が、今でも私の力になっています。
私は育児期間も介護期間も学費のことを考えて、家で入力のお仕事をしていましたが、それは今もブログの入力スピードというところで役に立っています。
歴史や地理、公民や経済などの勉強は今もブログ記事を書く上でかなり役立っています。
理数系の問題とかを解きながら再度勉強したことで、色々なことが見えてきたので実際の仕事にも役だっています。
↑ 小・中・高で卒業式にあたっての気持ちも大分違いました。
前を歩いていた親子を見て思ったのです。
「今一度、彼の好きなことをトコトンやらせてみたらいいのに…」と。
トコトンやったら、諦める時は清々しいものですし、どうしてもやりたいと思ったら凄い力を発揮すると思うのです。
「子供のために嫌なパートを続けること」があっても、それを本人には言わないでほしいです…。
そういう私達夫婦のやり方も決して正解ではありません!
自分達が亡き後の子供たちの未来なんて、誰にもわかりませんからね(^^;)
ましてや他人のお子様についての責任なんて持てるものではありませんからね…。
だけど「何のために塾に行くのか」…。
塾通いのちょっと先に彼らが見ようとしている未来に私は一番興味があります!