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なるおばさんの旅日記

日頃のお出かけを含めた旅の日記

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孤立しない老後のキーワードは「シームレス」流石フィンランド

日本でも目前まで迫る(既に始まっているが)、高齢化社会の問題がかなり身近になっていますね!

 

という私ももう少しで「前期高齢者」(65~74歳)になってしまいます。(^^;)

75歳以上を「後期高齢者というようですが、何で「中期高齢者」がないの??なんて思うのは私だけでしょうか…(笑)

 

フィンランド式の高齢化社会への対応がとても興味深いと思いました。

 

色々な老後問題を次々と試し、良かったのか悪かったのかを即時に判断し、ダメなところは次の施策で試してみる。

 

↑ こんな風にたまには外でのんびりしてみたい…(老後のことです)

そのやり方はスタートまで時間ばかりがかかる日本とは大違いな気がします。

 

日本でもこのままでは2040年には孤独死20万人時代が来ると言われていますが、国の方針はどうなっているのでしょう。

韓国でも一人暮らしの高齢者がここ25年間で13倍にもなっていると言います。

日本だけでなく、今や「高齢者の孤独死」は世界中の問題になっているのですね…。

フィンランドのように税金が高くても、「未来への不安」がほとんどなく安心して老後を任せられるのであれば「貯金をせずとも国が何とかしてくれる」という安心感があるのでしょう。

 

日本は真逆なので、「自分で老後はなんとかせい!」という風にも捉えられます。

 

民間の老人ホームの値段は家一軒建てられるほど高額だし、特別養護老人ホームは状態が凄く悪くならないと順番が来ない。

「支え合うための税金」という考えがほとんど持てないのが現状です。

ヨーロッパでも老後についての施策が充実している国と言えば、ノルウェースウェーデンフィンランド・オランダ・スイス・デンマークなどです。

それらの国々は総じて税金が高いです。

だけど様々な施策で国は対応してくれているという安心感が日本よりは遥かに高そうです。

 

フィンランドの施策でちょっと興味深いものを挙げてみます。

 

  1. 「近親者介護サービス」
  2. 施設介護から在宅介護へのシフト
  3. 営利企業の老人ホームの増加
  4. 介護士の社会的地位が高い

 

などです。

 

1.「近親者介護サービス」

 

ここで凄いのは、近親者に介護が必要となり、実際に自宅で介護するとなると、介護人に日本円にして月額約4.5万円から、重度の人の場合は9万円くらいの「介護手当」が出ることです。

 

↑ 車いすになってからの介護が割と長いのです

 

これは介護で仕事を減らすしかなくなっても、かなり助かる助成だと思います。

介護者が介護手当をもらっていても、高齢者はショートステイなどの社会福祉サービスを利用することも出来るし、介護者が自治体と契約を結び、休暇や社会保障も提供されるのです。

訪問介護もこのサービスにより減っていったと言います。

「介護する人に損が多くならないように」配慮されているのですね。

 

2.施設介護から在宅介護へのシフト

 

どうしても施設介護は国の税金をより多く使ってしまうという短所があります。

これを1番のようなサービスを行うことで徐々に自宅介護へとシフトさせていくという試みです。

介護者に報酬を支払うというのは、ある意味当たり前のことにも思えますが、これがなかなか日本などでは厳しいですね。

自宅介護を優先して下さいと言うけども、何の助成や手当も出なければ、共倒れしてしまいます。

 

これを実現するには元々の財源がないので、税金を上げざるを得ないことになります。

 

それでも施設で介護するよりは、自宅介護にシフトしてもらった方が国の財源は節約できるのだそうです。

 

3.営利企業の老人ホームの増加

 

国が全部やってくれているというイメージがある北欧ですが、NPOなどの非営利団体のホームがほとんどでしたが、最近では民間の営利企業の老人ホームが増えています。

 

↑ 日本の民間のホームは高いですよね…

 

国庫支出金の使途に関する規制が緩和され、自治体が効率やコストを重視して委託先を選べるようになったことで民間のサービスの良い老人ホームが同じ土俵に立ったということです。

こういった自由競争が促されたことで、営利企業も参入しやすくなり、金額的にも大きな差がないことで自治体がそちらを選択することも増えています。

 

4.介護士の社会的地位が高い

 

日本では3Kとも4Kとも言われ、人気のない介護職ですが、フィンランドでは介護士のお給料は高めで人気の職業の1つです。

 

社会的地位も高く、安定した職業となっているところが日本と大きく違っています。

 

介護職の待遇向上に全力を尽くすことが今後日本の「介護業界」を発展させられるかどうかの鍵となっているように感じます。

個人的には介護職こそ、政治家よりずっと地位が高くても良いように思います(^^;)

 

どんな施策を見てみても、やっぱりフィンランドの介護は「シームレス」であることがわかります。

 

↑ 自宅で過ごす老後は理想ではあるけど…

 

日本の老後や介護の現状と未来は、

 

  • 孤立して壁を作る
  • 一日の会話がゼロ
  • 介護人と自治体や政府の距離がありすぎる
  • 介護する側も介護を選ぶと職がなくなる

 

これではどんどん「孤立化」させるだけですね!

 

「自分の老後は自分で稼ぎ、一人でしっかり生きていってください。働けなくなったら自分の健康は自分でコントロールし、そろそろヤバいと思ったら病院へ行って孤独死は出来るだけ避けましょう」

 

どうしてもそう言われているような気がするのは私だけでしょうか?

少子化問題と高齢者問題は切り離して考えられないと思います。

今「何か」をやらないと2050年には大変なことになりそうだなと思ってしまいます。

ちなみに、2050年に私は88歳で、母が亡くなった年齢になります。( *´艸`)