イギリスは感染者の数も、新たな変異種もかなり深刻な状況が続いています。
イギリスの南部サリー州でも一日700~900人の人が接種に訪れています。
会場はエプソム・ダウンズ競馬場で、広い会場に個別に椅子が並べられ、充分なディスタンスもとられています。
↑ https://www.nippon.com/ja/news/fnn20210112129798/より引用させていただきました
朝の7時に看護師が来て、ワクチンの保管庫を確認します。
多くの看護師さんを前に「新たな南アフリカからの変異株が出ています。常に消毒とマスク交換を行い、慎重に対応してください。」と関係者に向けてスピーチします。
8時には最初の接種者が訪れ、ここから休みなくワクチン接種を行っていきます。
担当看護師が全ての看護師にワクチンを配布していきます。
ワクチンの数は一本でも無駄に出来ないので慎重に開封していきます。
容器を開封してしまえば、6時間以内に必ず使い切る必要があるそうです。
↑ 開封してしまえば6時間以内に接種というタイムリミットがある
日々一本も無駄にすることなく綺麗に使い切っているといいます。
車で入って来る人、バスなどを利用して徒歩で来る人、その両方から「ワクチン接種通知」をみせてもらって入場させますが、待ち時間はわずか数分です。
入口では名前を確認するだけなので、すぐに接種を受けることができます。
既往症などは全て事前のやり取りで済まされているのだと思います。
日本は問診票の記入などを考えているようですが、その時間を考えると5~6分で接種に至れるかは本当に疑問ですね。
長くその会場に滞在すること自体がリスクであることをイギリスでは痛いほど熟知しているので全てがとっても迅速です。
一度子育てなどで引退した看護師も、看護師登録を行って復帰しています。
また、そこで人の誘導などに携わっている人もほとんどがボランティアです。
パイロットや競馬場の騎手や施設整備員なども休まずこの「ワクチン接種事業」にボランティアで参加しているのです。
一日も早く自分の本来の仕事である、飛行機のパイロットや騎手などに戻れなくては意味がありません。
「その手助けになるなら」と明るい未来に向けて多くの人が協力しています。
お手伝いをすることで少しでも速やかに世界中が元に戻るのであればと、全ての人が笑顔と責任感を持ってこの仕事に当たっています。
↑ 変異株への有効性ももっと解明されていくことでしょう…
この会場では一時間に約70名の方が接種に訪れています。
一日の終わりにはワクチンの残数を見ながら、関係者もワクチンを打っていきます。
「とにかく1本たりとも無駄にできない!」その想いからみんなが一致団結してこの事業を遂行している様子がわかります。
ワクチンの量は非常に綿密に管理されており、開封したワクチンはその日に必ず使い切ります。
今後何日も、何か月もこの同じ光景が競馬場で繰り広げられます。
だけど未来には明るい明日が待っていることを信じているので、関係者も暗い表情はしていません。
私たち日本人にもやがて訪れる「ワクチン接種」という現状ですが、どうか政府関係者、医療関係者の皆様もこういう海外での前例を研究なさって、迅速で無駄のない行程を進めていただけたらと思います。
イギリスでは現在3回目のロックダウンを行っています。
イギリス政府が発表している感染者数は3,911,573名(2月5日現在)で死者数は111,264名(2月5日現在)です。
現在国内へ入国しようとする全ての人に72時間以内に発行された「陰性証明書」の提示を義務付けています。(違反者には500ポンド(日本円で72,000円)の罰金を科す)
今後ワクチンの有効性についても世界で発表されていくことと思います。
オリンピック開催国である日本で、こんなにワクチンが遅れていることもすごく憂慮されるべきことのように思います。
いろいろ後手後手になりやすい日本政府ですが、ワクチン接種だけは1本も無駄にしないよう、安全で迅速な接種環境をお願いしたいです!!