今までの海外旅行で一番心に残っているお城がドイツにあるこの「ノイシュバンシュタイン城」です。
その形は本当に東京ディズニーランドにあるシンデレラ城そのもので、建っている場所がまた、高所で霧の中にあるようなイメージです。
ディズニーのシンデレラ城のモデルと言われるお城がこの「ノイシュバンシュタイン城」です。
ここを旅したのは30年前になりますが、ニューヨーク留学を終えてからのヨーロッパ旅行で行きました。
その後も様々な国のお城を観たと思いますが、ノイシュバンシュタイン城のような「造形の美」を観たことはないと思います。
遠目で見ると、本当にシンデレラが住んでいても不思議じゃないと思える美しさでした。
↑ この形は正にシンデレラ城ですね!
このノイシュバンシュタイン城には悲しい物語が潜んでいます。
そしてこのお城の歴史はそれほど古くないところが、なんとなく不思議な感じがします。
バイエルン地方のこお城が築城されたのは、19世紀で明治維新後のことなのです。
このお城は新しいこともあって鉄筋造りというのも不思議な感じがします。
ルードヴィッヒ2世が建てたこの城は、未完成のまま建主の死をもってその工事を終えています。
その悲しい逸話の中には次のような話があります。
- 1人で寂しかった幼少時代
- 女性を愛せなかった悲しい性
- 唯一心を許した女性と離れる
- 心酔していたワーグナーとの別れ
- 精神異常者と言われた晩年
彼は幼少時代から伝説や神話などに憧れをもって育っていきました。
王様の子供として育ったため、その多忙さから本当に両親にかまってもらえずに過ごしたが故に「夢見がちな少年」だったのだろうと思います。
19歳で王に即位しましたが、きっと王には向いていなかったのでしょう。
興味を持つのは、素晴らしいお城を建てることばかりで、家臣などは「なんたるお金の無駄遣い」という目で王を見ていたといいます。
それでも皮肉なことに今日では、この「ノイシュバンシュタイン城」がドイツの観光を支えているというのも不思議な気がします。
↑ もう一度機会があれば行ってみたいのですが…
ここにはロマンがあります!そんな旅をコーディネートしちゃってください!!
また、ルードヴィヒ2世は本当にびっくりするほどの美男子なんです!!
それなのに女性に興味がなかったというのもなんか悲しい…。
その当時は同性愛など認められていなかったのですが、家臣には美男子を揃えていたという逸話もあります。
彼が唯一心を許した女性が、8歳年上のハトコにあたるエリザベトでした。
彼女もまた凄い美貌の持ち主で、オーストリア皇帝に見初められて嫁いでいきます。
その寂しさからもますますルードヴィヒ2世は、心を城の建築に向けたのだと思われます。
また、彼はオペラの作曲家「ワーグナー」に心酔していました。
ワーグナーは革命の首謀者として指名手配されていたのにも関わらず、彼を匿い、その借金も肩代わりし、豪邸を与えて年金まで用意しました。
劇場も用意して、ルードヴィヒ2世は「オペラ三昧」の日々をおくっていました。
これには家臣たちも大いに怒り、ワーグナーがリストの娘と不倫状態になると、やむなくリードヴィヒ2世も追い出す決断をしたといいます。
また、彼は弟が戦争によって精神を病んでしまった直後から奇行が目立つようになり、当時の首相によって「精神異常者」としてベルク城に幽閉されます。
ところが幽閉された翌日、担当医とシュタンベルク湖へ散歩に行き、そこで水死体として見つかります。
多くの謎を残した死でしたが、湖畔に前述のエリザベトが泊まっていたという事実もあり、その死を聞いてかなり落ち込んでいたという事実からもエリザベトは一度は助けようとしたのではないかとの推測もあるようです。
悲しい人生を40歳という若さで閉じたルードヴィヒ2世の話を聞いてからこのお城を見ると、こんなに美しいお城を造れる王様だったのになんという悲しい人生なのだろうと思わされます。
今回はこのお城にまつわる物語を書いて終わりたいと思います。
ドイツの観光地としての行き方などはまた後日に、記事にしたいと思います。
ちなみにノイシュバンシュタイン城はホーエンシュバンガウ城を見下ろせる場所に建っていますが、このホーエンシュバンガウ城は彼の父親が建てたものです。
↑ ホーエンシュバンガウ城もまた、なんとなく寂しそうな佇まい
ホーエンシュバンガウ城を見下ろせる場所に城を建てたのも何か意味がありそうですね。
彼が幼少期を過ごしたホーエンシュバンガウ城もまた、すばらしい建築で、この二つのお城は一緒に観光することをお薦めします。
ドイツはお城の素晴らしい国だと思います!
是非一度!!(^^)/