フラメンコというとスペイン全土で踊られているイメージがあるのですが、本来は南部のアンダルシア地方のジプシーが踊っていました。
その特徴でもある、情感のこもった表情と動き、ギターを中心とした音楽は観る人の心を動かし、スペインの観光には欠かせない文化となっています。
スペイン南部に渡ってきたジプシーは放浪の民であり、踊りで稼いでいた人はわずかで、鍛冶屋や馬などの売買、占いなどで食べていた者がいる一方で、山賊や泥棒も多くいました。
そのせいで社会からは忌み嫌われる存在でもあり、迫害され続けた歴史があります。
18世紀頃にスペイン政府が彼らジプシーに定住を命じました。
スペイン人への同化を強いる政策でした。
その中でフラメンコは生まれました。
彼らの悲痛な叫びや悲しみを表現したフラメンコは、様々な人種の人々に受け入れられて今に至っているのです。
↑ ダンサーだけがフラメンコではありません。クラップは楽器です
スペインではマドリードでももちろんフラメンコの鑑賞が出来るタブラオも各所にあります。
でも、本格的なフラメンコを味わうにはやはりアンダルシア地方のグラナダでしょう。ジプシーの洞窟住居を改装して作られたタブラオが一番でしょう。
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料金も35€で1ドリンク付きで予約ができます。
食事をしながらの鑑賞を希望する場合はアルバイシン地区のタブラオで50€で夕食と1ドリンクが付きます。
日本で予約できたら、安心して当日現地でタブラオに向かうだけです。
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私も30年前の鑑賞の際は、目が釘付けでした。
衣装も勿論ですが、ギターの男性の指の動きや、カスタネットを持つ女性の華麗な動きに夕飯どころではありませんでした。
女性の表情が眉間にシワを寄せ、苦痛の表情を浮かべていたり、唇を噛んで悔しそうだったりと普通に笑顔で踊っていないことに衝撃を受けました。
もちろん曲調が早くなるにつれ、軽快になり笑顔が出てきたりするのですが、同じ女性の顏とは思えないほど変わっていくのです。
↑ 表情豊かでとても終始同じ人とは思えない変化を見せてくれます
現地では男性も数多く踊ってくれます。
年齢も本当に様々で、初老の男女のフラメンコダンサーで人気がある方々もいます。
日本でも何度かショーを観たりしましたが、私はグラナダのフラメンコがどうしても頭から離れません。
それほど強烈な印象を受けたんですね。
娘が産まれ、ダンスを習うようになり、タップやフラメンコ風のダンスも踊ってくれます。
常にダンスには囲まれていますが、あのフラメンコを思うと、踊るという事は楽しいばかりではないとつくづく思うのです。
↑ 靴には金具がついています。タップシューズとは少し違います
生きている苦しみをメッセージに変えて、訴えるように踊る。
そんなジプシーの想いを踊りで表現しているからこそ、人の心に感動を与え、永遠に愛されるパフォーマンスになっているんだと思います。
スペインに行ったら是非、フラメンコを堪能してきてください。
200年にも満たない歴史しかないフラメンコが何故これほどまでに、世界中の人々を魅了しているかをきっとわかってもらえるのではないかと思います。
スペインは地域によって印象が全く違います。
でもそこが本当に楽しい! ムーチャス グラッシアス!(^_-)-☆