Netflixでちょっと怖いけど興味深い映画を観ました。
「ヤーラ」とは、実際に起こった事件を基にした映画で「13歳の少女」を殺害した犯人を女性検事が追い詰めていく話です。
イタリア・ミラノの隣町ベルガも県で2010年11月に起こった事件です。
ヤーラは新体操の選手で、将来は有望でした。
↑ https://planetagracza.pl/yara-netflix-premiera-listopad-2021/より引用させていただきました
そんなヤーラは約束していたダンスジムを訪れた帰りに、何者かに誘拐されて約3ヶ月後に遺体で発見されます。
ジムからヤーラの家までは10分もかからない距離。
短時間で彼女を連れ去れるということは顔見知りの犯行なのか…。
遺体発見の連絡を受けた両親の悲しみは痛い位伝わってきました。
捜査を担当していた検事はレティツィア・ルッジェーリという女性検事で自分にも同年代の娘がいます。
↑ https://eiga-pop.com/movie/39436より引用させていただきました
目撃者もおらず、捜査は難航するのですが彼女は決して諦めませんでした。
- 犬の嗅覚に頼る捜査
- 家族への怨恨から探る捜査
- ジムを覗いていたという変質者から割り出す捜査
- 学校関係の妬みなどから探る捜査
どれもこれも犯人の特定には至りません。
遺体が発見された後、科学捜査部の協力により、ヤーラの衣服から採取された犯人のものと思われる血液からDNAを鑑定するという捜査に切り替わります。
検事は犯人を特定するには多くのサンプルを抽出する必要があると考えます。
ここで前代未聞の捜査が始まるのです。
町に住む何千ものサンプルを片っ端から採取していきます。
「協力してくれる人」を呼びかけ、街の片隅でDNAを採取します。
過去のデータも全て調べます。
↑ https://eiga-pop.com/movie/39436より引用させていただきました
DNA鑑定に携わった研究機関の教授に師事していた大学生の1人が、犯人のDNA情報の中から「母親由来」と思われる遺伝子の変異体を発見したのです。
犯人と50%遺伝子が一致する個体を見つけ出したものの、その男は1999年に既に死亡していました。
遺族を尋ねて採取したそのデータは、その亡くなった男性が犯人の父親である可能性が99%以上であることまで突き止めます。
ところが3人の息子のDNAは犯人のものと一致しません。
どういうことなのか…そこで検事は「婚外子」の存在に目を向けます。
ここまで話してしまっただけでも、この映画の60%はネタバレしちゃってますので、この先は書かないことにしたいと思います。
ここで私が思ったのはこの捜査がどこの地域でも可能ではないであろうということです。
ヤーラの暮らす街は人口も少なく、大都会ではなかったことも功を奏したのではないでしょうか。
町全体の人にDNA検査をする捜査なんて聞いたことも無いですよね(;´Д`)
イタリアでの性犯罪はかなり深刻です。
イタリアの国家統計局のデータによると、
イタリアの国家統計局が、同国でおよそ900万人の女性が性的暴行の犠牲となっていることを明らかにしました。
イルナー通信によりますと、イタリアの国家統計局は14日水曜、最新の報告の中で、14歳から65歳までのイタリア人女性の43%を占める881万6000人が、一生を通して性的嫌がらせを受けていると予測しています。
イタリアの警察の統計によりますと、イタリアでは、平均して3日半に女性一人が殺害されています。
イタリアで、900万人の女性が性的暴行の犠牲 - Pars Todayより引用させていただきました
私達はイタリアの文化や歴史、街並みの美しさ、食事の美味しさなどから観光に訪れますがこういう側面があることもちゃんと意識下には入れておきたいところですね。
↑ https://www.cnn.co.jp/world/35134199.htmlより引用させていただきました
判決に対するデモも頻繁に行われています。
コロナ渦になってから海外旅行する人は減ってはいますが、その前の統計によると、年間5,000人前後の日本人旅行者が海外で「行方不明」になっています。
↑ イタリアは路地も多く、暗くなると道を選ぶ必要がありそうですね…
海外旅行や留学は本当に楽しいですが、「危険が隣り合わせ」であることもしっかり視野に入れて万全の体制で渡航し、羽目を外し過ぎないようにしていきたいものですね!
家まで10分もかからない場所での誘拐…
娘を持つ親の視点で観ると本当に恐ろしい映画でもありました。