「あるあの一日」に戻れるなら、彼はどうしたのだろう…と思ってしまうドラマでした。
普通に平凡な大学生だったキム・ヒョンス(キム・スヒョン)は結構真面目で物静かな青年でしたが、ある夜出会った女性の家に誘われたことで人生が狂います。
彼は吸入器を持ち歩く喘息もちでした。
お父さんはタクシー運転手でしたが、そのタクシーを無断で拝借して友人に誘われたパーティーに向かおうと家を出ます。
見かけがタクシーなもんだから信号待ちで女性ホン・グクファ(ファン・セオン)が後に乗ってきます。
彼女はヒョンスに強いお酒をすすめ、麻薬も一緒にやろうと誘います。
酔っぱらった彼女の提案したゲームは「ナイフを使った手を刺すかもしれない恐ろしいゲーム」でした。
ヒョンスは彼女の指を傷つけてしまいますが、そこで火が付いたように彼女はヒョンスを誘って寝室へ…。
2人の甘い時間が始まりますが、翌朝目覚めたヒョンスはおぞましい光景を目にします。
↑ https://kdora5050.com/oneday/より引用させていただきました
グクファは数カ所を刺されてうつ伏せのまま息絶えていたのです。
昨日遊んだナイフを片付け、証拠を消そうと必死になります。
勿論、何も覚えていないし、自分が殺したとは思えないヒョンスでしたが、沢山の状況証拠を残してその場を去ることになります。
タクシーでの帰り道に「飲酒運転」の疑いから警察に連行されましたが、その前にグクファ宅で「遺体が発見」されたことで警察はグクファ宅の前にパトカーを停めます。
「彼女は死んだのですか?」
どんどん自分に不利なことを重ねてしまっていることに、ヒョンスは気づきもしませんでした。
留置されたヒョンスの弁護を名乗り出たのが、弁護士のシン・ジュンハン(チャ・スンウォン)で、彼にとってこんなにデカい事件を受け持つのは始めてという3流弁護士でした。
ですが、一目でその大学生が「人を殺していない」と直感したジュンハンは弁護に力を入れていきます。
ジュンハンは離婚歴があって娘が一人いる、アトピー持ちでなんとも冴えない三流弁護士でしたが、心は優しい人でした。
途中、弁護人が代わったりしますが、この2人には言葉には出来ないような「絆」を感じました。
↑ https://www.cinemacafe.net/article/2021/11/25/75965.htmlより引用させていただきました
結局刑務所に送られたヒョンスはその人生が180度変わってしまったことに戸惑います。
刑務所のドンのような受刑者ㇳ・ジテ(キム・ソンギュ)に気に入られて守られていたから命があったようなもので、敵対するパク・ドゥシク(ヤン・ギョンウォン)からはイジメの対象とされてしまっていました。
↑ https://www.bihann.com/cast/1846.htmlより引用させていただきました
この方が刑務所のドン、ㇳ・ジテ役のキム・ヒョンスさんですが、この涼しい冷たい目がとっても素敵でした(笑)
このドラマの見どころとしては、
- 自分の置かれた立場で強くなっていくヒョンスの姿
- 100%息子を信じる父母の痛々しいまでの落胆
- たいした捜査もせずに犯人を特定しようとする検察陣
- 警察内部の昇級や名誉退職の醜さ
などでしょう。
結局は、ここまで状況証拠が多すぎる場合は、素人的にも思うことはみんな一緒だと思います。
真犯人を見つける以外にヒョンスを救うことは出来ません!
最終話で色々と大どんでん返しがあるところも、このドラマならではの見どころかと思います。
ヒョンス役のキム・スヒョンさんって33歳なのに大学生役が少しも違和感がないところがまずビックリ(;´Д`)
↑ https://www.cinemacafe.net/article/2021/11/25/75965.htmlより引用させていただきました
イケメンで童顔?なのですかね…。
脇を固める悪役も本当に演技が素晴らしかったです。
また、ジュンハン弁護士のアトピーが痒そうで気になって、ドラマに集中できないほど…(笑)
ヒョンスも吸入器が必要なほどの喘息もちで…(;´Д`)
息子が子供の頃、アトピーや小児喘息が結構ひどかったので凄く気持ちが入ってしまった…(^^;)
今回の刑務所での残酷なシーンや自由度の高い内部の行動は韓国ならではなのでしょうか…。
受刑者にあそこまで上下関係があることって日本でも多少はあるのだろうか…など、刑務所の中の制度もかなり気になりました。
煙草を吸ったり、部屋の行き来も出来たりとなんだか割と緩い感じがしたので、他の刑務所のドラマと見比べてみたくなりました。
↑ 各国でちょっとずつ違う刑務所のルールも気になります…
たった一夜で大きく人生が狂ってしまった人も、世の中には結構いるのかもしれないとも思いました。
あの夜の前に、昔のビデオテープのように巻き戻せるのなら、ヒョンスもきっと別の道を通ったと思います。
だけど刑務所の経験が彼の人生を大きく変えて生きていくのだろうな…と思わせるラストでした。
刑務所を経験することが人の人生を変えてしまうことは理解できますが、それが冤罪であったら…なんと罪なことか…。
そのような経験をすることが、人間を強くし、良い意味で変わるのであればいいのですが…。