「風が吹くとき」というアニメの大島渚監督による日本語吹き替え版のリバイバル上映作品です。
制作されたのは1986年のイギリスで、それから37年の年月が経っています。
↑ この展示は観終わった後に観るとジーンとしてしまいます!
主人公の夫婦ジムとヒルダの声を森繁久彌と加藤治子が吹き替えたことでも大きな話題を呼んだ作品で、当時の25歳だった私はこの映画の存在すら知らなかったのです。
↑ 新宿の武蔵野館で観てきました!
そんなに長い期間上映している訳ではないので、友人とこの機会に映画館で観たいと話していたのでした。
今回一緒に行こうと思っていた友人とは行けませんでしたが、1人で行こうと思っていました。
ですが急遽、A君が一緒に行ってくれたので念願叶って観てきました。
この映画は核戦争の脅威を描いています。
イギリスの田舎で仲良く暮らす老夫婦は二度の世界大戦を経験しながらも子育てを終えてのんびり暮らしていました。
そんなある日、またしても世界大戦が起こって今度の相手国は今のロシアのようでしたが、今度の戦争は最初から核を使った戦争のようです。
↑ 映画『風が吹くとき』(日本語<吹替>版)/8月2日(金)公開より引用させていただきました
ジムは政府のマニュアルに従ってシェルターを作り始めます。
ドアを取って壁に立て掛ける角度の60度という角度が分からず、息子に電話します。
息子にもシェルターをちゃんと作るように勧めますが、息子はロンドンに落ちたらみんな一緒に死ぬしかないんだよと言います。
気休めにもならないようなシェルターは完成しました。
そしてラジオからは3分後には着弾するというニュースが流れますが、ジムはヒルダに覆いかぶさるようにシェルターに身を潜めます。
熱風が吹き抜け、一瞬光が走ったように見えたもののやがて静かに暗くなっていきます。
↑ 風が吹くとき 日本語(吹替)版 » 新宿武蔵野館より引用させていただきました
生き延びた二人ですが、その会話になんだか涙が出て来ます。
- 明日になったら新聞が来て情報を知ることができる。
- 明日はお店に行って牛乳を買って来よう。
- 大きな被害だけど順番に誰かが助けに来てくれるから待とう。
戦争を知らない私達でさえ、それは叶わないことであるということをその状況から理解できます。
現代の核シェルターのように完全に覆うことが出来なければ、人はどこに居たって被爆してしまうこと…。
↑ 実際のシェルターを置いた展示もありました!
夫婦の会話に「広島では…」という被爆体験が出てくるのですが、それはとてもジム夫婦にとっては遠い国での話。
本当の恐ろしさを知っていて慰めあっているのか、本当に明日を夢見ているのか…どちらにしてももの凄く怖くなります。
↑ 風が吹くとき 日本語(吹替)版 » 新宿武蔵野館より引用させていただきました
私達は被爆した国にいるので、他の国の人より核戦争の怖さを知っているのかもしれません。
だからこそ、日本にとどまらず、この映画を多くの国の人に観てもらいたいと切に願っています。
音楽がロジャー・ウォーターズで、主題歌を歌っているのでデヴィット・ボーイであるところも驚きでした。
音楽が凄くこの映画を引き立てていて、ますます戦争の恐ろしさを感じられるものになっていました。
帰りは9時を過ぎていたので、サクッとラーメンを食べて帰りました。
↑ 列が短め…行けるか??
いつも長蛇の列が出来ている「らあ麺はやし田」さんですが、この日はお盆休みの最終日だったことからか人があまり街に出てなかったのでチャンスでした。
↑ 私達が入ったらスープ終わりのようで閉店にしていました!
私は「醤油らあ麺あじ玉付」(1,000円・税込)にしました。
A君は「塩らあ麺あじ玉付」にしていました。
↑ 醤油ラーメン!最高です(#^^#)
美味しいラーメンで、ほっとするような味です。
↑ 塩の方もめっちゃ美味しそう…スープ貰ったけど美味しかったぁ!
↑ 味変として塩ラーメンに付いていました…
並んで3番目とかで入れることはほとんど無いのでラッキーでした。
ここでらあ麺「はやし田」について
住所:新宿区新宿3-31-5 新宿ベガサス館1F
電話:03-6380-0047(予約不可)
アクセス:東京メトロ 丸ノ内線・副都心線「新宿三丁目駅」A5出口より徒歩1分
各線「新宿駅」より徒歩10分
営業時間:11:00~22:00(スープ切れで早じまいあり)
定休日:無休
席数:16席
カード・電子マネー:不可
A君もこの映画の感想を静かに話していましたが、
「これからの戦争は「核」を使ったら本当に終わってしまう」
本当にその通りで、核に核で応戦などしようものなら、近隣の国々まで巻き込んで世界は滅んでしまうでしょう。
人類が滅びるシナリオで一番リアリティがあるのは、地震でもなく、天変地異でもなく、この核戦争ではないだろうか…と思うのです。
人間は人間を滅ぼす平器を作ってしまった…
そのことは紛れもない事実なんだということを改めて思い起こさせてもらった映画でした。
私にはオッペンハイマー以上に、響いた作品だったと思います。