イスラエルでは既に人口900万人のうちの190万人以上が2度目の接種を完了しています。
なんでイスラエルはこんなに早く接種の開始ができたのか??
イスラエルでの接種スタートは昨年の12月20日でした。
優先的にワクチン供給を受けられる理由は、「接種に関する国民の医療データを製薬会社に提供すると約束した」ことです。
つまり、世界の「実験台」になると名乗り出たということでもあります。
接種対象も16歳以上の全国民に拡大しており、世界最速で接種が進んでいます。
イスラエルはもう一つ、接種が進む要因がありました。
それが、「健康保険への加入」が義務づけられていて、全国民が4つの健康維持機構のいずれかに入っていることです。
↑ https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210212/k10012862021000.htmlより引用させていただきました
国民一人一人に割り当てられた個人番号により、集中集約的な個人管理が可能だったことも早まった理由の1つだと言われています。
日本は、「個人情報流出の恐怖」などからマイナンバーカードもなかなか浸透していませんね。
それにカードには既往症などの病歴、処方された薬の種類やワクチンの経験なども全く入っていません。
↑ http://www.japanisrael.com/2016/10/id.htmlより引用させていただきました
これではすぐに集団的な接種に対応することは出来ません。
必ず問診をしてからになりますし、接種後の状況も追うことが出来ません。
どちらがベストかは、なかなか判断が難しいことではありますが、今後の世界情勢を考えると何らかの「個人の身体の記録」は必要なのかもしれないと思います。
出来ることなら、それが世界的に共用することが出来たら、新薬が出た時などにどの国に真っ先にその薬が必要な患者さんがいるかも一目瞭然になるように思います。
国によって使用できる薬が違うので、これも壁は大きいと思いますが、今でも病気によっては、海外なら手術が可能という例もありますよね!
そういうものが一元化出来たら、迅速に難病とも言われているような多種の病気について情報が行きわたり、救える命も増えるような気もします。
話は反れちゃいましたが、日本も韓国もまだまだ本格的なワクチン接種が始まっていません。
経済を再開させるには一日も早く「ワクチンが行きわたること」が大事なことになります。
そして旅行業や航空・ホテル・飲食業を活性化させるためには、全世界が足並みを揃えてそこを優先させるしかないのだと思います。
↑ イスラエルの旧市街の様子…
イスラエルでも問題がまだまだ山積しています。
- ワクチンの政治的利用
- ワクチンを近隣のパレスチナの人々まで広げられるのか
これらの問題が結構重くのしかかっています。
1.ワクチンの政治的利用
イスラエルでは3月23日には国政選挙が控えています。
ネタニヤフ首相は詐欺、背任、収賄の罪に問われていて、汚名返上に必死になっているだけという見方があるのです。
ワクチン接種を早めることにより、人気回復にヤッキになっているという見方も大半なのです。
2.ワクチンを近隣のパレスチナの人々まで広げられるのか
これは地理的なことが大きいのですが、ヨルダン川西岸地区とガザ地区のパレスチナ人へのワクチン接種を進めていかなければ実質上イスラエルでのコロナ感染は終息しないとみられています。
地域的にも密接しており、仕事や家族関係で繋がっている地域だからです。
このような問題点も多いのですが、早くもワクチン接種の結果が出てきているので世界にその効果のほどを共有して貰えるのは有難いことです。
ワクチンを2回接種して2週間が経過すると、
- 死亡に至ることを防ぐ効果は98・9%
- 重症化を防ぐ効果は99・2%
- 入院を防ぐ効果は98・9%
- 感染を防ぐ効果は95・8%
というかなり期待が出来る数字が出てきています。
↑ こうやって見ると確かにちょっと怖い!(*´▽`*)
1週間後だとその効果も減ってしまっているので、やっぱり2週間が経つとしっかりとワクチンの効果が出てくるという感じのようです。
私たち日本でも、今年中には少なくとも1度目の接種が50歳以上ぐらいの方達に対し、終われたらいいのですが…
今後もイスラエルの状況を観つつ、今後の自分たちの経験へと繋げていきたいですね!