1990年代初頭の頃までは「個性のアメリカ」という感じで「制服」などは学生には不必要という見解が主流でした。
「自由の国・アメリカ」というイメージが私の中でも大きいです。
その中で、「制服」の導入を推奨したのが1993年に大統領に就任したクリントンでした。
その理由がまた、アメリカの実情を反映していて、ちょっと悲しい気分になりました。
制服は、貧富の格差やギャング問題に起因する暴力を防ぐために、低所得者層が住む都市の公立学校を中心に増えていきました。
「10代にしてジャケットを奪い合うような悲しい事件がなくなるように」というのがクリントンの演説の中身だったと言います。
そして一方では富裕層が通う私立学校でも、「子供たちの意識の向上」や「学校のブランディング」という観点から制服導入が増えていきました。
つまり、中間層は私服の学校が多く、富裕層と貧困層の両極に「制服導入」の増加がみられているのです。
↑ 大人っぽくて、富裕層って感じの着こなしに見えてしまう…
日本では東京銀座の「泰明小学校」がアルマーニの制服を導入することで、「子供に高級な制服は必要なのか…」という議論が巻き起こったこともありましたね。
(確か2018年位のことでした)
アメリカの現状と比較すると、なんとも平和な議論のように感じます。
あれほど「個性」を重んじるアメリカで、ここ最近では都市部の40%超えの学校が制服を導入しています。
↑ 制服の良さってなんだろう…
本当にここ30年で状況はかなり変わってきたことになりますね!
1990年頃は、学校の中での暴力事件が後をたたないのが、アメリカの低所得者層が通う公立学校の実情だったのです。
その大抵の事件の発端が、子供たちが置かれている厳しい現状にありました。
- 貧富の差
- ギャングに入る子供たち
- ドラッグが身近にある環境
それらの現実が如実に影響してくる私服での通学。
ギャングとたむろしていても、私服じゃ区別もつきませんし、事件に巻き込まれていても外からはそれがわかりにくい状況でもありました。
制服を導入することで、貧富の差も見えにくくなり、警察なども保護しやすい環境が出来たということです。
学校のブランディングを目指す富裕層の制服導入の理由とは大きく違うところも、アメリカの実情を現わしています。
制服のお値段は150ドル(日本円で16,500円)前後のようです。
日本の制服とそんなには変わらないのかもしれませんが、日本でも私立と公立の制服のお値段は若干違うかもしれないですね。
↑ 私は私立だったので、小学校の頃から制服がありました(イメージです)
子供たちが高校の時、娘は公立で息子は私立でしたが、お値段も違ったように記憶しています。
だけど、アメリカほど「個性」を大事にする国はないと思っていたので、ちょっと違う意味で寂しい感じもします。
私事ですが自分の学生の頃は、ブックバンドを付けた教科書を小脇に抱えて学校へ通うアメリカ映画などを観ると、アメリカの学生っていいな~って思ったものです(笑)
アメリカだけでなく、世界中で制服への考え方が見直されてきています。
お国の事情でそのデザインにもかなり違いがありますが、日本でも可愛い制服には人気がありますね(#^^#)
↑ インドの制服は動きやすそう!可愛いですね(#^^#)
今思えば、息子の制服も、娘の制服もカッコイイ&可愛いいものだったなぁ~と思います。
そういう自分はセーラー服だったので、ブレザーとプリーツのミニスカートに憧れましたね(笑)
私立の場合、決められた冬場のカーディガンやセーター、コート、バックなども買ったりするので、結構家計に響いていましたが、アメリカの親御さんはどう考えているのでしょう。
各国の可愛い制服ファッションショーとかも見てみたいです(#^^#)