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なるおばさんの旅日記

日頃のお出かけを含めた旅の日記

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韓ドラ22本目は「D.P. -脱走兵追跡官-」、兵役制度の裏の裏…

私は主人がこのドラマを観たいと言った時、「胸が痛くなりそう…」と言いました。

 

男の子の母親として、国がお隣だったとしたら彼も「兵役」を免れないであろうからです。

 

このドラマは全6話で短めだし、割と一気に観れそうだったので観始めました。

 

脚本・演出を手掛けたのは、ハン・ジュ二監督で、ご自身でも最後の雪を降らせた山の中のシーンが一番印象に残っていると話しています。

 

 

入隊したアン・ジュノ(チョン・ヘイン)は、その洞察力とボクシングの経験を買われ、脱走兵を追跡する部隊「D.P.」部に配属となります。

「D.P.」は部隊の中では自由な行動を取れるため、誰もが入りたい部隊だと言います。

確かに携帯も持てるし、外を自由に歩けるのでそこだけ切り抜けば確かに魅力的な部隊です。

そしてジュノとコンビを組んで共に任務にあたるのが、ハン・ホヨル(ク・ギョファン)です。

 

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↑ https://bunshun.jp/articles/-/48732より引用させていただきました

 

問題は脱走兵がどんな境遇の中で脱走していったのか…というところにあります。

 

暴力的な部分で、あってはいけない現実が描かれています。

 

  • 恐ろしい体罰
  • 先輩兵士によるいじめ
  • 軍部内のコネ
  • 除隊後の心の傷

 

など本当になんとかしなければいけないのでは?と思える内容です。

 

一番強烈なシーンは6話の「傍観者たち」だったかと思います。

 

1話ずつ過激になって行く感じがありましたが、6話では目を覆いたくなるようなイジメの末の逃亡と追い詰められた脱走兵の末路を描いています。

軍が駆り出され、脱走した兵を追い詰めていきます。

 

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↑ https://yourclip.life/post/prot-cast-of-deserter-pursuit/より引用させていただきました

 

「殺してもやむなし」という軍の動きと、彼らの前に到着してなんとか脱走兵を救おうと試みるD.P.の戦いでもありました。

 

その脱走兵のことはジュノもホヨルも知っていたし、当然イジメられていたことも知っていました。

イジメの構図として良くあるのは、「その時なんで助けなかったのか…」という部分です。

助けていたら自分自身も巻き込まれ、次はイジメの標的になるという構図は学校のイジメでもよくあるシチュエーションだと思います。

 

現在、陸軍で追跡官(D.P.)として活動している人は、100人ほどいると言われています。

 

脱走兵の気持ちも分かり、実際にイジメられたシーンを観てきたその100人が、無事に彼らを軍に戻しその後の正しいフォローへと繋げてくれることを期待して止みません。

 

6話の事件のモチーフとなったのが、2014年に起きた「江原道高城郡兵長銃乱射事件」だと言われています。

 

22歳の兵長がひどいいじめを機に、同僚5名を射殺、7名を負傷させて逃走し、自殺未遂をしたという衝撃の事件でした。

その部隊には、「ヴィンチェンツォ」や「トキメキ☆成均館スキャンダル」のソン・ジュンギさんが当時所属していたことで、韓国中の話題になりました。

 

https://i1.wp.com/korea-world.info/wp-content/uploads/2017/09/17596439_271613116623378_3501855791852290048_n.jpg?w=640&ssl=1

↑ https://korea-world.info/4853.htmlより引用させていただきました

 

↓ 2つのドラマの記事はこちら

www.narutabi.com

www.narutabi.com

 

兵士らの親も、自分の息子が兵役から戻って来る日を心待ちにしていると思います。

 

  • イジメられていないか?
  • 酷い体罰を受けていないか?
  • 心に傷を負っていないか?

 

など心配は尽きないと思います。

強靭な心と身体なくしては、本番の戦争には耐えられないのもまた事実だとは思います。

それでも、様々な問題があるから脱走する兵が存在し、彼らを追いかける部隊が必要になるのです。

 

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↑ https://yourclip.life/post/prot-cast-of-deserter-pursuit/より引用させていただきました

Netflixはこのドラマの第2弾の製作を決定しています。

 

配信開始は今年の8月27日になりそうです。

おそらくまた観てしまうと思います。

 

人生の不条理や不公平な現実は韓国の軍隊に限ったことではありません。

 

日本の会社や学校、スポーツ団体などにもこのような構図があって、ニュースにまで発展したケースも多くありますね!

韓国ドラマでこういう題材を描いたとき、それはものすごく

 

  • ストレートで
  • テンポがあって
  • 演技力に支えられてて

 

素晴らしいドラマになっていると思います。

 

↑ 韓国の退役軍人記念館(朝鮮戦争時・ワシントンD.C)

 

日本の映画やドラマで観るような「迷い」がありません。

ちゃんと「悪いことは悪い」と振り切っているかのように思うのです。

 

12月3日に発表されたニューヨーク・タイムズ紙の「2021年ベスト海外TVドラマ」に選ばれています。

 

ここまでしっかりと描いてこそ、社会問題として世界が捉え、世界中で同じ方向を向くことが出来るのかもしれません。

逃げた先に脱走兵が観たものは何だったのでしょうか…。

時に支えともなっていた「復習の気持ち」の裏には、彼らを待っている「温かい家族」の顔が見え隠れして見えました。

日本で子育てが出来たことを幸せだと心から思えたドラマでしたm(__)m