日本のデフレも恐ろしいけれど、アメリカのインフレはかなり恐ろしいです…。
米国の6月の消費者物価指数は、前年6月に比べて9.1%の上昇となっています。
これには流石のバイデン大統領も「現在の物価上昇率の高さは、とうてい受け入れがたい。インフレは最も危機的な経済的な課題だ」と声明をだすほどです。
これほどのインフレになるとアメリカの消費者も悲鳴です!!
エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイムで野球観戦をしながらビールを1杯注文するとします。
ビール1杯のお値段は1,800円です!!
これはもう我慢して観戦後、家に缶ビールを買って帰るしかありませんね。
ホテルも高いし、サービスも当然高くなっているので簡単に旅行もできません。
- ロサンゼルスあたりでハンバーガーを食べようものなら、ポテトやドリンクなどを頼んでしまえば5,000円近くなってしまいます。
- かけそばをニューヨークで食べるとなると14ドル以上します(日本円で1,800円)。
↑ 外食に5,000円もかけられません!
これでは出かけたところで食事を楽しむことも出来ませんね。
昔は、旅行なんてお金持ちしか出来ないという時代もありましたが、今はまさに「その頃を彷彿とさせるような旅行」をせざるを得ない状況かもしれません!
このままだと大変なことになりそうなので、アメリカの中央銀行に相当する「連邦準備制度理事会」は、月末の会合で通常の4倍にあたる1%の大幅利上げに踏み切るのでは?と見られています。
ずっとやりたくなかった利上げも、ここまで来るとどうしようもなくなったのでしょう…。
買い物客も悲鳴をあげています。
トイレットペーパーのロールの巻きが薄くなり、ピザは2つ買わないと家族で食べられないほど薄く小さくなっています。
そんな風に金額の違和感を感じさせないための「シュリンクフレーション」があちこちで行われています。
これは物を小さくして値段を据え置くという「ごまかし」で買う側のダメージを小さくする手法ですが、アメリカではこのやり方も見え見えの縮め方をするので消費者はガックリとしてしまいます。
↑ なんか小さくない? そんな製品が増えています…
ガソリンは48%の値上げで家賃や倉庫代も例外ではありません。
世界中でウクライナとロシアの戦争は大きな影響を及ぼしていますね!
サービスもどんどん上がるので、気楽にレジャーを楽しんだり美容やスポーツなどを楽しんだりも出来なくなります。
これはこれでアメリカは苦しいとは思いますが、自国の人はお給料ももの凄く上がってきていますのでそこまで爆発的な不満は無さそうです。
「価値があるものにはちゃんとお金を払うよ!」というような余裕も感じられます。
我々のような旅行者は安い給料をやりくりして海外旅行に行くわけですから、恐ろしいぐらい高い物価にビックリしちゃいますね…。
アメリカでは時給もどんどん上がってきています。
失業数を超える求人数があるので、人材の奪い合いが起きているのです。
時給は日に日に上がる傾向で最低賃金が1,700円だったところが今では1,900円ぐらいに上がっています。
↑ どうするのが正解なのか…取り敢えずお給料は上がってくれないと…
中には時給が5,500円を超えている職種もあるようです。
2時間も働けば、日本で丸一日働くのと同じお給料になってしまいます…(^^;)
そこで思ってしまうのがデフレと言われている日本の現状です。
以前記事にもしましたが、物価は上がってもお給料はここ何年も全く上がらず、むしろコロナの影響で下がってしまっています。
↓ 以前書いた記事はこちら
昔の高度成長期のような「景気」が戻ることはもうないにしても、
- 働けば未来に希望が持てた
- レジャーや趣味にお金が使えた
- ボーナスも毎年徐々に増えていった
- 充分に貯金が出来た(銀行に入れておけばお金も増えた)
- 子供の未来に明るい兆しを感じる
そんな時代があったことも確かなことです。
だから子供も増えたし、様々なレジャーやスポーツ、観光なども盛んになっていったのですね。
給料が下がれば士気も下がります。
- 給料が下がれば消費も低迷し、景気を停滞させ、さらに賃金を下げてしまいます。
- 賃金が下がれば、結婚もしなくなり、子供も生まなくなります。
こうして今、日本の経済は悪循環の真っ只中にいるのかもしれません。
このままじゃ、海外に出ても全然お金が足りず楽しめなくなるのでは?と、ものすごく心配です(;´Д`)
経済大国からははみ出してしまい、世界のビジネスから相手にされない日本なんて想像したくないですね!