去年旅したオランダが世界一年金が充実した国とはちょっと驚きました。
ニュースで知ったのですが、37の国と地域でなんと日本は31位という低評価。
そのちょっと上にいるのが、韓国29位で中国30位というからアジア勢は本当に年金に関しては低迷しているんですね。
100点満点にすると、日本は43点だそうで、私の昔の物理や化学の点数とほぼ一緒です(笑)
じゃ、オランダは何点かというと81点!2年連続の1位というのだから、それは凄いことですね。
どこがオランダの年金制度の優秀な点かというと
- 資産が潤沢である
- 所得代替率が高い
- 職域年金(日本でいう厚生年金)のカバーする範囲が大きい
この3点だそうです。
↑ 昨年訪れたオランダが年金の優秀国第一位だったとは…
1.資産が潤沢である
日本よりオランダの方が年金の支払い免除が厳しく、強制的に支払いをさせることにより、確実に老後には生活が出来るという安心感を醸成しているのです。
また、年金は最低何年払えば貰えるかもオランダの方が厳しく、長く支払わないと貰えない制度のため、払わない人は暮らせないという恐怖感もあって確実に資産として蓄えられていきます。
日本は年金が何のための年金かわからなくなっているところが問題だと思います。
年金は補助的なもので、それこそ政府が発言した2,000万円は自分で貯金しなくてはいけないのか
年金で老後の生活は安泰であると公言する方向へ制度を変えていくのか
ここらへんの議論は最低限必要ではないかと思います。
2.所得代替率が高い
日本では現役時代の収入に対してどれくらいの年金がもらえるかというと、僅か61%という数字が出ています。
あと30年も経てば、これが40%台にまで落ち込むのではないかという恐ろしい予測も出ているのです。
その頃に80代後半を迎える私などは、もう生きる気力するら無くなっちゃいそうです( ;∀;)
それに対してオランダはずっと70%台を維持し続けています。
これはどうして可能になっているかと言えば、オランダの方が年金保険料が倍以上高いという現状があります。
今その分のお金を自分で貯金していくのか、安心して国に任せられる老後を手に入れるのか?
これもまた日本は議論をしなくてはいけないことですね。
↑ アンネ・フランクの家にも訪れました
3.職域年金(厚生年金)のカバーする範囲が大きい
オランダでは自営業者も95%が職域年金に加入しています。
そのため、企業に勤めている人と自営業者の間にそれほど多きな差異はありません。
そして職域年金のカバー範囲も広いため、公的年金+職域年金+個人年金を合計すれば受け取れる年金額は日本のほぼ倍になるのです。
その上オランダは消費税も21%と高いので、国民の負担はかなり大きい。
旅行者の私たちもそれはかなり感じました。
なんでも高いので、買う場所をかなり選びました。
500mlの水一本でも売店などで買えば2€(240円)です。
スーパーだと0.7€(85円)という値段の開きがありました。
全体的な物価も、レストランやホテルも高いので隣のベルギーの方が暮らしやすいのでは?と感じました。
将来の安心に関してこんなにも充実してるオランダの年金事情の根底には、高い税金やほぼ強制に近い年金を支払ってきた国民の意識の違いがあるように思います。
↑ 日本の年金制度も具体的にどうしたいのか決めればいいのに…
日本もせめて、
- 「国に任せて!」というのか
- 「自助努力を応援するだけだよ!」というのか
を決める時が来たのかもしれないと思います。
↓ オランダを旅した時の記事はこちら